- 定期的に会社に出社する
- 交通系ICカードまたはモバイルSuicaを利用している
勤怠管理と交通費精算をまとめて効率化するための導入ガイド
勤怠管理と交通費精算をまとめて効率化できれば、申請業務だけでなく確認作業の負担も大幅に削減が可能です。
具体的には、勤怠の打刻を交通系ICやカードで行うようにし、打刻とともに交通費の情報もシステム上に保存させる方法があります。
従業員は、システム上に保存された交通履歴から、申請したいものを選ぶだけで申請書を作成でき、経理担当者は正しい情報かどうかの確認は不要です。
本記事では、勤怠管理と交通費精算をまとめて行う方法と、導入前に注意しておきたいポイントについて解説していきます。
目次
ICカードの活用で勤怠管理と交通費精算をまとめて効率化
勤怠打刻と交通費精算を交通系ICカードで行うことで、大幅に業務の負担を改善できます。
バックオフィス業務の中でも、勤怠管理と交通費精算は、毎日のことなので非常に手間がかかりやすい作業です。
理由としては、勤怠管理は働き方を問わず、出勤する際には必ず打刻が必要となり、交通費申請も定期的に対応する必要があります。
交通費精算においては、業種にもよりますが、会社に出勤したり出張が発生したりする業態であれば、頻繁に行うことになります。
そのため、経費精算の中で交通費が半分以上の割合を占めることも珍しくありません。
そこで、負担のかかる勤怠管理と交通費精算を効率化するために、注目を集めているのが交通系ICカードを活用した打刻と交通履歴の把握を同時に行う方法です。
ICカード活用がおすすめの企業
打刻や交通履歴の読み取りは、オフィスにICカードリーダーを設置して従業員にタッチしてもらう必要があります。
そのため、テレワークではなく、会社に出勤するといった勤務体系の企業であれば、ICカードのタッチに向いています。
また、交通履歴を把握するために、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードを利用するので、普段から従業員が使用しているのであれば無料で導入可能です。
さらに、モバイルSuicaでも打刻が可能となり、スマートフォンがあれば外出先からでも交通費履歴をシステム上に保存できます。
ICカード活用が向いていない企業
- 現場仕事や直行直帰が多い
- 交通系ICカードを利用していない
建設現場のように定期的に出勤場所が変わり、運送業のように直行・直帰が多い場合だと、ICカードリーダーを設置することは不可能です。
また、そもそも車通勤が多い場合など、従業員が交通系ICカードを利用していない場合は、ICカード打刻は向かないでしょう。
注意点として、交通系ICカードを利用している場合であっても、交通履歴の保存件数に上限が決められていることもあります。
そのため、「2週間以上、出社する機会がなく出張対応はある」というようなケースだと、タッチで履歴を読み取る前に、上書きされてしまいます。
このように、ある程度条件が揃っている会社でなければ、ICカードによる交通費申請・精算を導入しても思ったように効率化できません。
勤怠の打刻と交通費精算でICカードを導入する方法
ICカード読み取りに必要なもの
- ICカード打刻に対応したシステム
- ICカードリーダー
- 従業員が使用するICカード
実際に勤怠管理と交通費精算でICカードを利用するためには、ICカードに対応したシステムを導入しなければなりません。
導入方法としては、勤怠管理システムのついている交通費精算機能を活用して効率化させるものがあります。
ほかには、ICカードに対応した、勤怠管理と経費精算がセットになったシステムの導入もおすすめです。
ここからは、導入コストや効率性も交えて、おすすめの導入方法についてご紹介していきます。
交通費精算機能が搭載された勤怠管理システムを導入する
導入コストの安さ:★★★★★
業務改善の有効性:★★★★★
おすすめポイント:最小コストで業務改善したい方におすすめ
勤怠管理に交通費精算機能が搭載されているものなら、1つのシステムを導入するだけで業務を効率化できます。
勤怠管理システムは、1ユーザーあたりの月額費用は300円~と低価格で導入できるのが魅力で、導入コストは非常に安いです。
そのため、勤怠管理や交通費精算を紙で行っており、あまりコストはかけられないけどシステム化して効率化したい企業におすすめでしょう。
ただし、勤怠管理システムの料金相場は1ユーザーあたり300円~500円が多く、平均より安いものだと、機能性で劣る場合があります。
さらに、オプションをつけることで結果的に相場より高くなることがあるため、検討の際には、機能面も考慮して選びましょう。
勤怠管理と経費精算がセットになったシステムを導入する
導入コストの安さ:★★★★★
業務改善の有効性:★★★★★
おすすめポイント:業務効率化の効果を優先している方におすすめ
ICカードに対応している、勤怠管理システムと経費精算システムをセットで導入するのも1つの手です。
勤怠管理と経費精算システムをバラバラで導入すると管理するのに手間がかかりますが、1つのシステムなら管理が簡単になります。
1つのシステムで勤怠管理や経費精算を自由に追加できるシステムであれば、統合運用が可能です。
さらに、交通費精算だけでなく、経費精算に関わる業務全般をデジタル化できるので、業務改善効果が期待できます。
導入費用の目安としては、勤怠管理と経費精算ともに、1ユーザー300~500円程度が多くなっており、導入コストはやや高めです。
2つのシステムを導入した場合、1ユーザーあたりの費用が600~1,000円になるので、「毎日の業務を効率化することで労務費をカットしたい」という企業におすすめします。
勤怠管理や経費精算と連携できるICカードリーダーを導入する
必要なもの | 費用の目安 |
---|---|
ICカードリーダー | 1台1万円前後 |
交通系ICカード | 従業員が利用しているものを使用 |
ICカードリーダーは、安いものなら5,000円ほどのものもありますが、勤怠管理と連携して使用する場合のものは、10万円前後が一般的です。
金額が異なる理由としては、ただICカードを読み取るだけの機能だけだと、交通系ICカードを忘れたときに打刻できなくなります。
そのため、ICカード打刻に対応しているカードリーダーは、ICカードをかざさなくても端末だけで打刻できる機能が搭載されています。
ほとんどの勤怠管理システムは、打刻方法が豊富にあるため、他の打刻を選択できれば問題ありません。
もし、1人に1台パソコンが支給されていない・スマートフォン打刻も利用できなかった場合、管理者が手入力で打刻するなどの選択肢になります。
しかし、勤怠管理と連携しているICカード打刻なら、ICカードがなくてもカードリーダー自体に打刻する機能が必要になります。
万が一の事態に備えて複数の打刻方法を準備しておく必要があるので、ICカードリーダーを選ぶときに費用だけで決めてしまうのは危険です。
テレワークやICカードを忘れた場合など、さまざまな状況に対応できるよう考慮して選ぶようにしましょう。
システム導入前に必ず注意すべきポイント
システム導入前には、サポート体制の確認や、実際の操作感などを事前に知っておくことが大切です。
もし、導入後にサポート体制がいまいちでトラブル時にすぐに対応してもらえなかったとなると、せっかく導入しても効率化できません。
さらに、実際の操作感を知らずに導入した場合、実際に使ってみるとうまく活用できなかったり、思ったような機能がないといったことが起こります。
せっかく導入しても、うまく活用できなければ業務効率化が進まないため、サポート体制や無料トライアルの確認はしっかりと行いましょう。
サポート体制について確認しておく
どのシステムを導入するにしても、サポート体制がどこまで対応しているのか、なるべく確認しておきましょう。
実際の操作感は製品によって異なるので、マニュアルだけだと、不安が残ります。
まずは、サポート体制の種類はどのようなものか、追加料金が発生するかどうか、しっかりと確認しましょう。
導入前に無料トライアルを利用する
多くの製品では、無料トライアルが用意されていることが多いため、まずは使用感などを試してみることをおすすめします。
基本的な機能は同じであっても、細かい設定や操作性などは異なり、サポート体制もさまざまです。
トライアルを利用せずに導入した場合では、思ったような機能が無く、操作性も分かりづらく扱いにくいといったことが起こります。
自社にとって使いやすいものでなければ、効率化は進まないため、まずは無料トライアルを利用して実際に操作してみましょう。
ICカードの情報は取り扱いに注意する
ICカードは、従業員が使用しているものを利用するのが一般的ですが、プライベートの交通履歴も読み取れてしまうため、快く思われない場合があります。
そのため、交通費申請した内容だけしか読み取れないよう、システム側で制御をかけるといった対策が必要です。
さらに、従業員には「交通費精算のためだけに利用する」ということを理解してもらう必要があるため、事前に説明をしましょう。
また、ICカードにはカードごとに識別番号が割り振られており、識別番号と従業員の名前を紐づけることで登録します。
このとき、識別番号自体が「個人を特定するもの」と考えられることがあるため、取り扱いには注意しなければなりません。
ICカードの利用には十分に注意を払い、退職者のICカード情報はすぐに削除するようなルールを決めておき、適切に管理・運用を行いましょう。
勤怠管理と交通費精算の効率化で業務負担は驚くほど変わる
実際に交通費精算を行うのは申請の締め日である月末になることが多く、経理担当者は多くの確認をまとめてすることになります。
結果、残業や休日出勤が発生しやすく成り、従業員の業務負担が大きくなってしまうといった課題が起こり得ます。
そこで、勤怠管理と交通費精算をICカードにより効率化できれば、出勤のたびに交通費申請ができるようになるので、経理担当者の負担軽減が可能です。
さらに、実際の交通履歴から情報を取得しているので、正しいかどうかを確認するといった手間も省けます。
ただし、従業員の働き方によっては向かないケースもあるので、現在の状況と照らし合わせながら、最適なシステムを導入するようにしましょう。
弊社が提供するmanage 勤怠では、勤怠管理と経費精算がセットで、ICカードによる打刻と交通費精算に対応しています。
交通系ICカードによる打刻に対応しており、タッチするたびに交通履歴をシステム上で管理ができるので、勤怠管理と合わせて交通費申請が可能です。
導入前後のサポートから無料トライアルをご用意していますので、まずは操作性を知りたいという方は、ぜひお問い合わせください。