公開日:2022/10/21
最終更新日:2024/06/13

勤怠管理システムの主な打刻方法5つと活用事例をご紹介

勤怠管理システムの打刻方法

勤怠管理システムの打刻方法で、どんな機能をどのように使い分けできるのか悩んでいませんか?
打刻方法は主に5つの機能があり、パソコンやスマートフォン、ICカード打刻といったものから、共有パソコン打刻・生体認証打刻などがあります。
さまざまな業務形態に合うような打刻方法が用意されているため、出社とテレワークのどちらにも対応した、ハイブリッドワークの打刻方法も用意されています。
本記事では、5つの打刻機能とおすすめの用途を具体的にご紹介しますので、勤怠管理システムを導入予定の方はぜひ参考にしてください。

 

勤怠管理システムにはどんな打刻機能がある?

  1. パソコン打刻
  2. スマートフォン打刻
  3. ICカード打刻
  4. 共有パソコン打刻
  5. 生体認証打刻

勤怠管理システムで使われている代表的な打刻方法は5つあり、出社がメインなのか、従業員数が多いのかなど会社の特徴に合わせて使い分けができます。
出社がメインの会社であれば、パソコン打刻やICカード打刻、共有パソコン打刻、生体認証打刻の導入がおすすめです。
もし、出張や営業先への直行が多いのであれば、スマートフォン打刻機能があると、出社してから打刻するのではなく、リアルタイムで勤怠をつけられます。
しかし、パソコン打刻の場合は、1人ひとりにパソコンが必要で、ICカード打刻であれば、ICカードを全社員が持っていなければなりません。
このように、打刻方法によって必要なものや導入費用などが異なりますので、それぞれのデメリットも踏まえてご紹介していきます。

 

①パソコン打刻

パソコンとスーツの女性

「パソコン打刻はこんな場合におすすめ」

  • 全社員にそれぞれのパソコンがある場合
  • 休憩や私用外出など、柔軟な打刻が必要な場合

パソコン打刻は、Webブラウザ打刻やポータル打刻とも呼ばれており、多くの会社で導入されています。
従業員それぞれに割り当てられているパソコンがある場合、出社だけでなくテレワークでの勤務形態でも非常に便利です。
さらに、1人ひとりの従業員に、ユーザーIDとパスワードを割り振れるため、不正打刻の防止ができます。
また、休憩や私用外出などの打刻を気軽にできますので、勤怠管理の精度を高められるといったメリットもあります。
導入の際には、それぞれのパソコンにシステムをダウンロードもしくはWebサイトへのログインが必要なため、導入や操作方法のマニュアル作成が必要になります。

 

従業員1人ずつにパソコンが貸与されている場合に最適

パソコン打刻は従業員1人ずつにパソコンが貸与されている場合であれば、勤務場所を問わず打刻できます。
従業員1人ひとりにユーザーIDとパスワードを割り振るため、不正打刻の防止やテレワーク時の勤怠管理を効率化することが可能です。
たとえば、共有パソコンでの勤怠打刻の場合、本人以外が代わりに打刻できてしまいますが、個人パソコンであれば、不正はしにくくなります。
また、テレワークの場合においても、支給されているパソコンに勤怠管理システムを導入すれば、容易に打刻が行なえます。
ただし、各PCへの導入作業や操作方法といったマニュアルを整備する必要があるため、導入に時間がかかる点は考慮しなければなりません。

 

休憩や私用外出の打刻がしやすい

従業員が普段使っているパソコンで打刻できるため、休憩や私用退出の打刻がしやすいのもメリットです。
パソコン打刻ができる勤怠管理システムでは、「退出」「再入」などの打刻も管理できるものが多く、こまめに打刻しやすくなっています。
たとえば、体調不良により急遽休憩をしたい場合や、私用によって外出しなければいけないときがあるとします。
このとき、パソコンで「退出」をクリックし、戻ったときに「再入」することで勤務時間を正確に把握し、管理可能です。

 

②スマートフォン打刻

スマートフォンとスーツの女性

「スマートフォン打刻はこんな場合におすすめ」

  • 打刻のための出社をなくしたい場合
  • GPS機能を使って打刻位置を把握したい場合

スマートフォン打刻は、従業員個人もしくは会社用のスマートフォンに勤怠管理アプリをダウンロードして打刻できる機能です。
営業先へ直行・直帰で業務を行う従業員にとって非常に便利で、会社に出社することなく、リアルタイムで勤怠管理を行えます。
また、GPS機能が搭載されているものが多く、どこで打刻したかが明確になるため、不正打刻を防止できるのもメリットです。
しかし、GPS打刻を使用する際には、事前に従業員へ利用目的の告知を行う必要があり、プライバシーを侵害しないように使わなければなりません。

 

打刻のために出社する必要がなくなる

スマートフォンで打刻できるようになれば、外出先から出勤・退勤を行えるため、出社する必要がなくなります。
また、出勤や退勤以外にも、休憩といったカスタマイズが可能で、細かく勤怠をつけることができます。
ただし、従業員それぞれにスマートフォンを新しく配布するのは費用がかかるため、まずは数台から導入し、必要に応じて持ち出せるようにするのがおすすめです。

 

GPS機能によってどこで打刻したかを把握できる

GPS機能があれば、従業員がどこで打刻したか把握でき、正確な勤怠管理を行えるのが特徴です。
さらに、指定した範囲でしか打刻できないように設定ができるため、不正打刻の防止としても使えます。
たとえば、営業先や自宅をGPS打刻できる範囲に設定し、その範囲の中でしか打刻をできないようにするなどです。
ただし、GPS打刻を設定するためにはスマートフォンの位置情報をオンにする必要があるため、従業員への事前説明は必ず行うようにしましょう。
位置情報が取れるのは打刻時だけで、「管理者がリアルタイムで監視しているわけではない」と、事前説明を行い、従業員を不安にさせない工夫が重要です。

 

③ICカード打刻

ICカードとスーツの女性

「ICカード打刻はこんな場合におすすめ」

  • 端末を用意せず、手軽にICカードを使って打刻したい場合
  • 交通系ICカード打刻で、交通費精算も一緒にしたい場合

ICカードを認証できるカードリーダーをオフィスの入り口に設置しておき、従業員が出社した際にICカードをかざして打刻するものです。
パソコンやスマートフォンといった端末を用意せず、カードリーダーとICカードさえあれば打刻できます
また、ICカードは、主に交通系ICカードやビルに入室する際のセキュリティカードが該当しますが、会社によっては勤怠専用のICカードを作ることもあります。
交通系ICカードの場合、SuicaやPASMO、地域によってはICOCA・manacaなどが一般的です。
ただし、ICカードを持たない社員が多い場合、専用のICカードを用意する必要があるため、導入コストがかかってしまう点には注意してください。

 

従業員に端末を用意することなく打刻できる

従業員1人ひとりにパソコンやスマートフォンを貸与することなく、ICカードリーダーを用意するだけで導入できます。
たとえば、ビルのセキュリティカードや社員証、交通系ICカードを利用している場合は、コストをかけずに勤怠管理が行えるのがメリットです。
さらに、ICカードリーダーをオフィスの出入り口に設置することで、「入社・退社したときに打刻する」とルール化させれば、打刻漏れの防止につながります。
利用方法も簡単で、カードリーダーにICカードをタッチするだけなので、特別な操作方法を覚える必要がなく、導入は比較的簡単に行えます。
ただし、ICカードを忘れてしまった場合には打刻ができないため、忘れた際の打刻方法は事前に決めておくようにしましょう。

 

交通系ICカードを読み取ることで交通費精算が行える

交通系ICカードで打刻することで、勤怠管理システム上で交通履歴を読み取ることができ、そのまま交通費精算まで行えます。
交通費を申請する場合、通常であれば交通履歴を発行するためには、交通機関に設置してある機械や窓口で発行してもらわなければなりません。
しかし、交通系ICカードを打刻として使うことで、出退勤のときに交通履歴を読み取れるので、わざわざ履歴を発行する手間がなくなります。
具体的には、交通費精算を行う従業員が打刻時に読み取られた交通履歴をもとに、交通費精算書を作成し、読み取られたデータとともに申請を出します。
このとき、必要な交通費データのみを選択して提出できるため、私用のものとICカードを分けずに使うことが可能です。

④共有パソコン打刻

共有パソコンとスーツの女性

「共有パソコン打刻はこんな場合におすすめ」

  • タイムレコーダー代わりに打刻したい場合
  • 手軽に勤怠管理システムを導入したい場合

共有パソコン打刻は、会社の特定の位置にパソコンを置いておき、そのパソコンで従業員がログインをしたあとに打刻を行う方法です。
Webタイムレコーダーとも呼ばれており、自分の名前をクリックするだけで簡単に打刻できます。
また、共有パソコンでの打刻であれば、パソコンを用意する数は少なく済むため、導入費用があまりかかりません
ただし、Webサイトやアプリを表示し、従業員に操作してもらうため、うっかり画面を閉じてしまったという問題がおこりがちです。
そのため、操作方法ができるだけシンプルなシステムを選んだり設定を工夫したりと、ミスの起こりにくい環境作りを行うようにしましょう。

 

共有パソコンでタイムレコーダーの代わりに打刻できる

共有パソコンをタイムレコーダーのように使えるため、従業員が少なければ、パソコンは1台だけでも済み、導入に手間があまりかかりません。
さらに、紙のタイムレコーダーと違ってWebで勤怠の集計ができるため、管理が非常に楽になります。
ただし、従業員が多い会社で共通パソコンを使う場合、パソコン1台だけだと出勤や退勤時に混み合ってしまいます。
そのため、従業員数に合わせてパソコンを増やすといった工夫をしなければなりません。

 

ユーザーごとにログインIDとパスワードを変えられる

共有パソコンでの打刻の場合、不正打刻ができてしまうため、ユーザーごとにログインIDとパスワードを変えられるものがおすすめです。
このとき、操作方法がわかりやすいように、共有パソコンの近辺に張り出しておくと、従業員が操作を忘れた場合でも安心できます。
ただし、毎回ログインIDとパスワードの入力が必要なため、従業員には覚えておいて貰う必要があります。
忘れてしまった場合には、パスワードの再発行が必要になるため、導入の際にはしっかりと従業員へ周知を行いましょう。

 

⑤生体認証打刻

生体認証とスーツの女性

「生体認証打刻はこんな場合におすすめ」

  • 従業員数の多い会社や工場の場合
  • 外国人でも打刻しやすいものがほしい場合

生体認証打刻は、読み取りが比較的早いため、従業員の多い会社や工場などでの導入が非常に有効です。
また、生体認証打刻は、自身の体の一部を認証させて打刻するシステムで、ログインなどは不要なため勤怠の手順を説明する手間がありません
外国から来た従業員の場合、説明するのが難しかったり、ログインに手間取ってしまったりしますが、生体認証であればこれらの問題を解決できます。
生体認証打刻には「顔認証」「指紋認証」「指静脈認証」などがありますが、ここでは勤怠管理でよく使われている「指静脈認証」についてご紹介します。

 

従業員数が多い会社や工場でおすすめの打刻

指の静脈を事前に登録しておき、打刻時に静脈を照合させて一致した従業員データをもとに、打刻を行うシステムです。
指静脈認証の機器は非常に小さいため置く場所に困らず、認証にも時間がかからないため、従業員の多い会社や工場での導入におすすめできます。
また、不正打刻の防止ができたり、打刻用のカードを忘れたりすることがないため、従業員が多くても管理しやすいのがメリットです。
ただし、機器の金額が高額になりやすく、導入時の費用は大きくなる可能性がありますので、まずは複数社から見積もりを取るようにしましょう。

 

認証精度が高く指の皮膚や怪我の状態に左右されない

指静脈認証は、指の静脈をセンサーで読み取るため、非常に認証制度が高く、指や皮膚の怪我に左右されずに運用できます
指静脈で認証したデータは共有パソコンに送られるため、管理者はパソコン上のデータにて管理が可能です。
ただし、手袋をした状態や日焼け止めをしている場合などは、うまく打刻できない可能性があります。
さらに、登録した指以外での静脈認証はできないため、どういった場合だと認証できないのかは、従業員へ事前に通達しておきましょう。

 

勤怠管理は打刻ミスが起きた場合の対処も考慮しよう

勤怠管理システムにはさまざま打刻方法があり、出社やテレワークなど働き方に応じて打刻方法を変えることがあります。
打刻方法を1つに絞るのではなく、働き方改革と併せて最適な打刻方法を検討するようにしましょう。

また、打刻方法だけではなく、打刻ミスが起きたときの対処も考慮し、対策しておく必要があります。
打刻漏れや誤って打刻をしてしまった場合、管理者じゃないと修正できない状況だと、非常に手間がかかってしまいます。
しかし、出退勤の打刻を手入力で自由に変更できるものは、不正打刻につながる恐れもあるので注意しなければなりません。
そのため、より正確な勤怠管理をしたい場合、申請した打刻情報が承認されてから修正できるような機能が必要になります。

弊社の提供するmanage 勤怠では、「パソコン打刻」「スマートフォン打刻」「ICカード打刻」「共有パソコン打刻」「生体認証打刻」に対応しています。
日報入力の機能もあるので、その日行った作業の管理やプロジェクトにかかった工数の管理なども同時に行えます。
豊富なアラート機能を搭載しているため、従業員の働きすぎを防止しつつ、管理者の業務も効率化可能です。
まずは無料トライアルを用意していますので、お試しで導入したい方はぜひ、お問い合わせください。

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柏倉優

Webマーケティングの経験を経て、2021年6月に株式会社ITCSへ入社。 記事の企画・執筆・デザイン・アクセス解析まで幅広く担当。 皆さんに「それが知りたかった!」と思ってもらえるような情報を提供できるよう、日々勉強しています。

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監修者

近藤敏春

会計事務所系コンサルティングファームにてクライアントの情報システム構築・導入を多数経験。2004年COEL入社後も、基幹系・管理系のシステム導入プロジェクトにPMとして従事。2023年12月より経営管理部長。
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執筆者

柏倉優

資格:Webライティング能力検定 1級
クラウドシステムやソフトウェアの記事作成を中心としてライター歴7年・編集長歴5年の経験を積んだ後、2021年6月に株式会社COELへ入社。
現在はmanageブログの編集長として、人事・総務・経理の業務を効率化するためのお役立ち情報を発信しています。