公開日:2023/01/20
最終更新日:2024/06/12

5つ活用事例から学ぶワークフローシステムの導入効果と意外な落とし穴

ワークフローシステムの導入効果

ワークフローシステムの導入により、業務効率化や決裁ルールをシステムにて制御し属人化を防止するなどの効果を得られます。
もしワークフローシステムの機能をどのように活用できるかわからないまま導入してしまうと、思ったような導入効果が得られないことがあります。

さらに、せっかく導入したとしても、システムの操作が複雑で使いにくく、問い合わせしてみても満足のできる回答をもらえないという問題も起こりがちです。
今回は、ワークフローシステムを使った5つの活用事例と、実際の導入事例についてご紹介していきます。

 

ワークフローシステムの活用事例5選

虫眼鏡と事例

ワークフローシステムでは、紙で作成していた決裁文書をシステム化できるといった基本的な活用方法だけでなく、さまざまな機能による課題解決を行えます。
例えば、あらかじめ設定したルールに沿ってシステムが承認者を判断してくれるものや申請が進んだ際のメール通知などがあります。

さらに、入力補助機能を使えば、自動で日付の登録や入力内容を選択から選べるようになり、入力ミスによる差し戻しを削減可能です。
また、過去の申請書を検索して表示できる機能も搭載されており、幅広い活用方法で業務効率化を進められます。
ここからは、ワークフローシステムの導入によって効率化できた事例をご紹介します。

 

事例①ワークフローのペーパーレス化で業務を効率化

導入前の課題 決裁まで時間がかかり、出社しないと申請や承認ができない
導入後の効果 場所を問わずに操作でき、申請・承認時間の短縮に成功

紙で稟議書や請求書を作成している企業の場合、作成した文書は手渡しにて承認を貰うことが多く、担当者が不在だと多くの時間がかかっていました。
また、コロナ禍や働き方改革により、テレワークも進み始めましたが、紙の文書だと出社しないと申請や承認ができないといった問題も起こりがちです。

しかし、ワークフローシステムであれば申請から承認までをネット上で全て完了できるため、業務効率化が実現しています。
ワークフローシステムにはパソコンだけでなくスマホから申請・承認できるので、決裁までのスピードが非常に早くなりました。

 

事例②決裁ルールの属人的な判断をシステムの機能で解消

導入前の課題 稟議のルールが複雑で、問い合わせが多く来ている
導入後の効果 稟議の申請フローをシステムが自動で判断し問い合わせが減少

稟議書の決裁ルールが複雑だと、「この文書は誰に提出したら良いのか」と、担当者に直接問い合わせする従業員が増えることがありました。
社外との契約には「契約稟議」、物品の購入は「購入稟議」の提出と稟議書の種類が細かく設定されており、従業員からすると覚えるのが困難でした。
さらに、購入稟議で5万円以上であれば購入稟議書を使い、5万円以下の場合は購入申請書など、金額によって提出書類が異なるので、稟議のルールが非常に複雑です。

しかし、システム側で申請書や金額に応じて承認経路を自動で変更できるように設定したところ、担当者への問い合わせ数が減少しました。
従業員は、ワークフローシステムに従い稟議書を作成するだけで申請を完了できるようになり、担当者だけでなく社内全体の効率化が実現しています。

 

事例③メール通知機能によってワークフローの停滞を改善

導入前の課題 承認者が申請に気づかずにワークフローが停滞している
導入後の効果 メール通知機能により、承認作業が停滞しなくなった

エクセルで行っていたワークフローでは、直接手渡しやメールにて承認依頼をしていたため、承認者のチェック忘れが起きることが多々ありました。
出張が多い従業員で承認待ちの文書を多く抱えている場合、どうしても決裁までのスピードが下がりがちです。
しかし、ワークフローシステムのメール通知機能の活用で、申請されたタイミングで承認者へメール通知されるため、承認忘れといった課題が解消されました。

さらに、一定期間承認されていないとリマインドメールが届くので、決裁待ちの申請書に気づきやすくもなっています。
申請状況が変わる度にもメール通知が来るため、申請者も状況確認しやすく、ワークフローを停滞させずに速やかに決裁してもらえます。

 

事例④入力補助機能の活用で稟議書の再提出頻度が激減

導入前の課題 入力ミスによる差し戻しが多く、再提出が頻繁に起こる
導入後の効果 入力補助機能により、入力ミスや漏れが激減

日付や金額が間違っていたり、必須項目が抜けていたりするせいで再稟議することが多々あり、稟議を提出する側も承認する側も手間になることがあります。
ワークフローシステムには、必須項目が記入されていない場合にエラーを表示させる機能があり、些細なミスによる再稟議の手間がなくなりました。
具体的には、「日付が未記入です」「必須項目が入力されていません」といった通知を出してくれるため、申請前にミスに気づきやすくなっています。

また、入力内容をドロップダウンリストから選択式にさせることで、同じ物品購入でも、申請者によって入力内容が異なることがありません。
さらに、金額の計算はミスが多いので、合計金額や消費税の計算をワークフローシステムで行うことで、ミスがほとんどなくなりました。

 

事例⑤検索機能で過去の申請書を再利用し作業工数を削減

導入前の課題 過去の稟議書を探すのに時間がかかる
導入後の効果 検索機能で参考にしたい稟議書をすぐに探せるようになった

「検索機能の主な検索方法」

  • 自分が提出した申請書で検索
  • 自分が承認した申請書で検索
  • 申請書の種類で検索
  • 申請書の提出日で検索

紙の稟議の場合、過去の文書を探すのに多くの時間がかかってしまい、最新のファイルがどれか判断しづらく、非常に手間がかかっていました。
ワークフローシステムの機能を使えば、さまざまな検索方法を使って過去の文書を速やかに探せるため、再利用しやすくなりました。
従業員側は、契約中のシステムの更新といった場合、過去に提出した稟議書の内容を検索して再利用できれば、一部を編集するだけで稟議書が作成できます。
管理者側は、従業員から申請書の作成方法を聞かれたときに、過去に自分が承認したものを見せて説明することも可能になりました。

また、否決されたものだけを検索してNG例を紹介したり、社長決裁で停滞している申請書を検索し、担当者が社長に承認の声かけをしたりするときにも活用しています。
検索機能によって申請書の作成だけでなく、ワークフロー全体の作業工数削減につながりました。

 

実際の導入事例から見るワークフローシステムの活用事例

紹介するビジネスマン

ワークフローシステムの活用事例はいくつかありますが、実際にどのシステムを導入しているかによって、得られる効果は異なります。
理由としては、自社の抱えている課題を解決できるような機能を持ったワークフローシステムを導入しなければ、思ったような効果が得られないからです。

そのため、ワークフローシステムの導入を検討しているのであれば、自社と同じ業種や抱えている課題が同じ企業の導入事例を参考にしてみると良いでしょう。
今回は、実際に弊社のワークフローシステムを活用してどのような効果があったか、インタビューをもとにご紹介します。

 

ワークフローの決裁スピードが劇的にアップ

稟議書や経理に関する文書を紙で行っていた企業では、申請された文書の決裁に1週間かかっており、ワークフローの効率化が課題でした。
manage ワークフローを導入したことで、これまで決裁まで1週間かかっていたところが、早ければ1日で完了しています。
ワークフローの決裁スピードが向上したことで、決裁された稟議書の処理スピードが明確になり、従業員の能力差も見える化に成功しています。

また、承認した日付が自動的に記録されるので、担当者は速やかに対応する必要があり、自然と生産性も向上しました。
社内フローの整理に多くの時間がかかったものの、ワークフローの決裁スピードの向上したことで社員の満足度も向上したとのことです。

 

外出先からワークフローを申請・承認できるようになった

営業をしている従業員は、全国に出張に行っているため、スマートフォンで申請・承認できることが重要視されていました。
manage ワークフローでは、スマートフォンやタブレットから申請・承認できるので、ネット環境があれば申請状況の確認も可能です。
実際に営業をしている従業員も移動中やホテルから確認できるようになったため、非常に便利になったと好評いただいています。
帰社する機会が少なく申請や承認が滞ってしまうと業務に影響がでてしまうので、場所を問わずに使えることは生産性の面でも助かっています。

 

エクセルのワークフローをそのまま使用できる

エクセルで作成した文書をそのままワークフローシステムに取り込めるので、従業員からも受け入れてもらいやすかったとの声がありました。
エクセルで作成した文書を紙へ印刷して申請していた企業の場合、作成までのフローは変わらないため、導入しやすいといったメリットがあります。

manage ワークフローでは、これまで使用していたエクセルのフォーマットを変えることなく取り込んでそのまま申請可能です。
事前に稟議書のフォーマットをシステムで作成する必要はなく、管理者の設定する負担も大きく削減でき、難しい操作なく導入いただけます。

 

ワークフローシステムを導入するときに注意すべき意外な落とし穴

悩むビジネスマン

ワークフローシステムの導入によるメリットは多くありますが、まずは自社の課題に沿った製品かどうかを見極めることが大切です。
誰でも使いやすい製品でなければ、これまで紙やエクセルで申請していた従業員や承認者からの反発が出たり負担をかけたりしてしまいます。

また、ワークフローシステムは企業にとって重要な文書も扱うので、トラブル発生時には速やかに対応してもらえるか、サポート体制を確認することも重要です。
トラブル時のサポートが充実した製品であれば、使い方に悩んだ際にも対応してもらえるため、導入後も安心できるでしょう。

 

システムの操作が複雑で使いにくい

実際にワークフローシステムを導入してみたら従業員から不満が出てしまったということは多々あります。
あまりにも細かく設定できたりするものだと、操作が複雑になりがちです。
ワークフローシステムは一般の従業員も操作するため、簡単に操作できるものでないと活用してくれなくなり、せっかく導入してもあまり効果を得られません。
まずは無料トライアルやデモを利用し、自社の従業員にとって使いやすいシステムかどうか見極めてから導入を検討してみましょう。

 

想像していたよりサポート体制が悪かった

サポート体制については、あらかじめ製品のサイトや導入前に説明があることが多いですが、聞き流さず疑問に思ったらしっかり確認しておきましょう。
導入後の対応は電話対応がなくメールやチャットだけの場合、急ぎで確認したくても回答まで数日かかることがあり、速やかに解決できません。

また、製品によっては導入時に初期設定の代行までしていないこともあり、導入担当者がシステムに疎い場合、導入に時間がかかってしまいます。
まずは、サポート体制にはどのようなものがあるのか、導入後も期限なくしっかりサポートしてもらえるかどうか確認しておきましょう。

 

ワークフローシステムを選ぶときは無料トライアルを活用しよう

ワークフローシステムを選ぶ際には、自社の課題に合ったものを選ぶ必要がありますが、相性も大切です。
まずは複数社に見積依頼を行ったうえで、無料トライアルを活用し、会社にとって一番合っている製品を選んでみましょう。

弊社の提供するmanage ワークフローでは、エクセルで作成したフォーマットの文字色から罫線までそのまま申請フォームとして取り込みできます。
さらに、承認までの期限設定ができ、もし承認されなければリマインドメール通知にも対応しているため、全てのワークフローを効率化可能です。
30日間の無料トライアルやデモサイトなど、導入前に全ての機能をご利用いただけますので、お悩みの際はぜひご相談ください。

無料トライアルはこちら
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柏倉優

Webマーケティングの経験を経て、2021年6月に株式会社ITCSへ入社。 記事の企画・執筆・デザイン・アクセス解析まで幅広く担当。 皆さんに「それが知りたかった!」と思ってもらえるような情報を提供できるよう、日々勉強しています。

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監修者

近藤敏春

会計事務所系コンサルティングファームにてクライアントの情報システム構築・導入を多数経験。2004年COEL入社後も、基幹系・管理系のシステム導入プロジェクトにPMとして従事。2023年12月より経営管理部長。
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執筆者

柏倉優

資格:Webライティング能力検定 1級
クラウドシステムやソフトウェアの記事作成を中心としてライター歴7年・編集長歴5年の経験を積んだ後、2021年6月に株式会社COELへ入社。
現在はmanageブログの編集長として、人事・総務・経理の業務を効率化するためのお役立ち情報を発信しています。