公開日:2022/10/12
最終更新日:2023/11/02

電子印鑑機能付きのワークフローシステムとは?印影の種類をイラストで解説

電子印鑑とは

テレワークの導入や業務効率化のために、文書を電子化させて、押印作業もクラウド上で完結させたいと悩んでいませんか?
近年、社内申請でよく使われる稟議書をワークフローシステムで電子化する企業が増えています。
しかし、紙の稟議書のように、ハンコの印影を押せるようにしたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、特に「紙の見た目を変えたくない」という方向けに、ワークフローの電子印鑑機能について詳しくご紹介します。

ワークフローシステムの「電子印鑑機能」とは?

  1. 画像をアップロードして独自の印影を表示
  2. 印影に押印者の名前と押印した日付を表示

電子印鑑には、「独自の印影」と「印影に押印者の名前と日付が表示」されているものの2種類があります。
独自の印影のものは、自身が実際に使っている押印をそのまま使えるので、見た目を変えずに利用できます。
また、印影に押印者の名前と日付が表示できるものは、誰がいつ押印したのか明確になるため、文書の改ざん防止にも最適です。
ここからは、ワークフローシステムの「電子印鑑機能」について、イメージとともにご紹介していきます。

 

①画像をアップロードして独自の印影を表示

独自のハンコで押印された稟議書

ワークフローシステムに、印影として使いたいハンコの画像をアップロードすることで、独自の印影を表示できます。
ワークフローシステムは、社内申請で利用されることが多く、印影を画像化したものを申請書に押印できるものが多いです。
そのため、紙での押印と同じようなデザインで電子化した稟議書へ押印できるため、従来のデザインから変えずに利用できます。
ただし、画像をアップロードしただけの印影だと、簡単に複製できるので法的効力はありません。

 

②印影に押印者の名前と押印した日付を表示

名前と日付が押印された稟議書

ワークフローシステムの中には、ログインしているユーザー名をもとに、独自に名前と日付を押印してくれる機能を持ったものがあります。
登録したユーザー名に合わせて自動で名前と押印した日付を表示してくれるため、わざわざ印影の画像をアップロードする必要はありません
また、ログインしているユーザー名が印影に反映されるため、申請者や承認者が誰なのか、明確にできます。
さらに、承認したときの日付がつくので、文書の改ざん防止につながるといったメリットもあります。
ただし、この機能は搭載されていないワークフローシステムが多いので、もしこちらの電子印鑑を使用したい場合は、事前に確認を取りましょう。

弊社が提供しているワークフローシステムは、こちらの押印者の名前と日付を表示できる電子印鑑機能が搭載されています。

 

電子印鑑機能付きのワークフローシステムを導入するメリット

ワークフローシステムを導入することで、稟議書などの文書を電子化しつつ、押印作業もクラウド上で完了できます。
さらに、電子印鑑機能もあれば、使用感や見た目は、紙の契約書と変わらないまま文書を電子化ができるのがメリットです。
また、出社せずに外出先からも押印作業ができるため、テレワークの際や営業先からでも申請・承認作業を行えます。
申請者と承認者情報が視覚的に把握できるため、本人以外の不正申請の防止といったセキュリティの観点でも安心できます。

 

紙の見た目を変えることなくそのまま電子化できる

紙で作成していた申請書と、ほとんど同じ見た目で電子化できるため、紙に慣れている従業員でも抵抗感なく導入可能です。
これまで行ってきた紙の申請書では、押印によって承認の有無を行っていることが多いかと思います。
そのため、紙の見た目のまま電子化したいのであれば、印鑑を表示できるかどうかは重要な選定ポイントです。
電子印鑑機能が搭載されたワークフローシステムであれば、承認されたときに印鑑を押したような見た目を再現できます。

 

電子印鑑なら押印のために出社する必要がなくなる

テレワークや営業で会社にいることが少ない従業員でも、電子印鑑での押印を利用すれば、出社する必要はありません。
申請や承認のために出社する必要がないため、従業員の負担軽減だけでなくスムーズに承認が完了できるのもメリットです。
稟議書といった文書の申請から承認は、担当者がいかにスムーズに行えるかが課題となっています。
そのため、ワークフローシステムを導入し、申請から承認作業を会社以外でもできるようにすることは、非常に重要です。

 

誰が申請・承認したのか視覚的にわかりやすくなる

申請書に電子印鑑で押印されることで、誰が申請・承認したのか視覚的にわかるため、判断がしやすくなります。
また、ワークフローシステムの電子印鑑機能は、ログイン情報をもとに印影を作成するため、なりすましによる申請や承認といった不正防止につながります
ただし、法的効力をもたせるのであれば、印影に識別情報が付与されていなければなりません。
担当者のフルネームと押印された日付がわかる電子印鑑であれば、法的効力を持たせることができます。

 

電子印鑑が使われる主な決裁書類

  • 稟議書
  • 人事評価
  • 残業申請
  • 有給申請
  • 休日出勤申請
  • 経費申請
  • 出張申請
  • 接待交際費申請

稟議書や人事評価、残業申請などの決裁が必要な書類は、電子印鑑での押印が必要です。
ただし、このうちワークフローシステムで管理できる文書は、稟議書や人事評価が該当しています。
残業申請や有給申請などは、決裁が必要な書類ではあるものの、申請・承認したら終わりではありません。
勤怠情報から給与計算に反映させる必要があるため、勤怠管理システムに付随するワークフロー機能を利用するのが一般的です。

また、経費申請などについても、申請・承認後に会計ソフトへ連携させる必要があるため、経費精算システムのワークフロー機能で処理する必要があります。
このように、1つのワークフローシステムだけで解決できないものは、それぞれの文書に特化したシステムを使わなければなりません。

 

電子印鑑の他に必要となる機能

ノートパソコンとクラウド

紙の稟議書と同じような見た目を再現したい場合には、電子印鑑機能の他にも、エクセル取り込み機能といったシステムも必要です。
また、ワークフローシステムを活用するのであれば、承認ルート設定も行わなければなりません。
さらに、スマートフォンからの承認機能もあれば、パソコンを使えない移動先でも問題なく申請・承認を行えます。
ここからは、紙の稟議書の良さをできる限り再現するために必要な機能を、いくつかご紹介していきます。

 

エクセル取り込み機能

エクセル取り込み機能とは、エクセルで作成した申請書をワークフローシステムにそのまま取り込み、フォーム化できる機能です。
エクセル取り込み機能があると、申請書のフォーマットが変更になった場合でも、エクセルのフォーマットを変更してそのままシステムに取り込めます。
そのため、ワークフローシステムで新たに作る必要がなく、見た目もエクセルの見た目のまま利用できるため、この機能があれば非常に便利です。

POINT

フォーム化されたものは、ワークフローシステム上でフォントや色まで変更できるものもあります。
取り込んだ後でもデザインの変更ができるため、自由にカスタマイズ可能です。

 

承認経路の設定機能

承認経路の設定は、ワークフローシステムによって機能が異なるため、自社の運用方法と合っているか事前に確認が必要です。
紙の場合、申請内容に応じて、「この稟議はAさんにも見てもらおう」ということができます。
しかし、ワークフローシステムの場合は、内容を見てから承認者を追加できる機能があるとは限りません。
そのため、紙の申請書のように承認経路を柔軟に設定したい場合は、後から承認者が追加できるのか確認しましょう。

POINT

申請書の種類や金額に応じて承認ルートが変更される機能があれば、事前に設定した通りの正しい承認ルートにシステム側で変更可能です。
そのため、申請者が金額によって変わる承認ルートを理解していなくても、間違った承認ルートで申請が進むといった問題を防げます。

 

スマートフォンでの承認機能

ワークフローシステムの導入目的としては、テレワークや出張時でも滞りなく承認できる環境を構築するためのことが多いです。
そこで、スマートフォンでの承認機能があると、ネットワークの環境さえあればどこにいても承認が可能なため、承認までの時間がより短縮できます。
例えば、出張で数日会社から離れており、わざわざ帰社してから申請書に目を通すとなると、承認までの時間が空いてしまいます。
そのため、スマートフォンでの承認機能があるかどうかも、事前に確認しておくことが非常に重要です。

POINT

スマートフォンだけではなく、タブレットに対応しているワークフローシステムもあります。
タブレットであれば、比較的大きな画面で操作できるため、選定の際には合わせてチェックしてみてください。

 

ワークフローシステムは直感的に操作できるものを選ぼう

紙の申請書をデジタルで完全に再現するのは難しいですが、電子印鑑やエクセル取り込み機能があれば、できるだけ見た目を近づけられます。
しかし、システムの操作が難しいせいでかえって非効率になってしまうこともあるため、ワークフローシステムの選び方は慎重に行わなければなりません。
そのため、選ぶ際には会社の運用方法に合っているのか、ワークフローシステムは使いやすいかなどを重点的に検討してみましょう。

弊社の提供する高性能のワークフローシステムでは、電子印鑑の自動生成やオリジナルの印影を登録できます。
また、ワークフローシステムの機能としては、エクセル取り込み機能はもちろんのこと、金額によって承認ルートを変更できるように設定できます。
スマートフォンでの申請・承認にも対応しており、タブレットでも操作可能です。
さらに、直感的に扱いやすいデザインで作られているため、簡単に操作できるというのも強みです。
電子印鑑機能付きのワークフローシステムを検討している方は、ぜひ無料トライアルをご利用ください。

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柏倉優

Webマーケティングの経験を経て、2021年6月に株式会社ITCSへ入社。 記事の企画・執筆・デザイン・アクセス解析まで幅広く担当。 皆さんに「それが知りたかった!」と思ってもらえるような情報を提供できるよう、日々勉強しています。

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監修者

近藤敏春

会計事務所系コンサルティングファームにてクライアントの情報システム構築・導入を多数経験。2004年COEL入社後も、基幹系・管理系のシステム導入プロジェクトにPMとして従事。2023年12月より経営管理部長。
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執筆者

柏倉優

資格:Webライティング能力検定 1級
クラウドシステムやソフトウェアの記事作成を中心としてライター歴7年・編集長歴5年の経験を積んだ後、2021年6月に株式会社COELへ入社。
現在はmanageブログの編集長として、人事・総務・経理の業務を効率化するためのお役立ち情報を発信しています。