【法人向け】キャッシュレス決済の導入方法と注意点
キャッシュレス決済を導入すれば、経費精算のキャッシュレス化を実現できます。この記事では、経理部門でキャッシュレス化に対応したいと考えている企業や担当者に向けて解説しています。経費精算をキャッシュレス化する具体的な方法や、導入によって得られるメリット、注意点などを説明するので、自社でキャッシュレス決済を導入する際に役立ててください。
目次
そもそもキャッシュレス決済とは
キャッシュレス決済とは、現金を使用せずに支払う手段のことです。ICカードやクレジットカード、QRコードなどが挙げられます。経済産業省は、キャッシュレス決済率を40%に引き上げる方針を発表していることから、今後もキャッシュレス化の加速が予想されます。
キャッシュレスで経費精算をするメリットとは
キャッシュレス決済を導入して経費精算をすると、どのようなメリットが得られるのか、以下で解説します。
精算時のミスを防止できる
経費精算を小口現金で行うと伝票へ誤った金額を記載したり、現金を支払う際に渡し間違えたりするなどのミスが発生しやすいです。一方、キャッシュレス決済を導入すれば、伝票への記載や現金の手渡しなどが不要になるため、精算ミスを防げます。
現金管理の手間を省ける
キャッシュレス決済になれば、小口現金を社内に保管しておく必要がなくなるため、現金管理が不要になります。そのため、残高のずれが生じなくなり、帳簿と残高の差額を確認する手間も省けます。さらに、金融機関に足を運び、小口現金の両替や補填された小口現金をおろす必要もありません。
使用履歴を確認できる
キャッシュレス決済では、使用履歴をインターネットネットやICカードリーダーで確認することができ、事実に即した帳簿作成が可能です。たとえば、電子マネーや法人クレジットカードであれば、実際に購入したものや支払ったものの詳細をインターネットやアプリで確認できます。また、交通系ICカードの場合は、使用履歴を読み取れる「PaSoRi(パソリ)」が搭載された経費精算システムを導入することで、履歴をそのまま交通費として精算できるようになります。
一時的にキャッシュに余裕が生まれる
クレジットカード決済では、決済日から1~2カ月後に利用料金が銀行口座から引き落とされる仕組みです。決済日から支払日まで時間的な猶予があるため、一時的でもキャッシュに余裕を作れます。
キャッシュレスで経費精算をする方法
経費精算をキャッシュレス化するには、さまざまな方法があります。以下では、3つの方法を詳しく解説します。
電子マネーを活用する
電子マネーを活用することで、スムーズにキャッシュレス決済や経費精算のペーパーレス化を実現できます。代表的なものとしては、交通系電子マネーが挙げられます。交通系電子マネーの使用履歴を確認する場合は、駅にある自動販売機で使用履歴を印刷することもできますが、この方法ですとペーパーレス化できず、管理が煩雑になってしまう可能性があります。そのため、交通系電子マネーを活用する場合は、電子マネーの利用履歴を読み取ることができる経費精算システムの導入をおすすめします。
ICカードの使用履歴を読み取れる「PaSoRi(パソリ)」が搭載されている経費精算システムであれば、わざわざ交通系電子マネーの使用履歴を駅でプリントアウトする必要がなくなります。
クレジットカードで精算する
法人でクレジットカードを経費精算に利用する場合は、法人向けのクレジットカードを発行し、経費精算を必要とする社員に配布する方法が有効です。法人向けのクレジットカードであれば、法人名で必要な枚数を発行できます。そのうえ、貯まったポイントを備品や航空券の購入に利用するなどのお得な活用方法もあります。
ただし、クレジットカードの紛失や盗難、経費の使いすぎなどのリスクがあるため、利用する社員に注意喚起しておきましょう。
プリペイドカードを使う
法人向けのプリペイドカードでも経費精算をキャッシュレス化できます。プリペイドカードは、事前にお金をカードにチャージすることでスムーズに決済できるカードです。そのため、前払いによる経費精算業務の負担を減らしたい場合に有効です。経費精算システムと連携させれば自動で仕訳入力されるため、業務の効率化につながります。また、クレジットカードと異なり、厳格な与信審査が行われないため、導入しやすいのが特徴です。
ただし、チャージが面倒に感じる場面が出てくる可能性があります。
あわせて経費精算システムを導入するのもおすすめ
キャッシュレス決済と経費精算システムを連携させることで、得られるメリットについて解説します。
経費精算の申請作業の効率が良くなる
経費精算システムを導入すれば、使用した金額をメモする、領収書を発行するなどの作業の手間を省けます。たとえば、クレジットカードなどで決済すると、システム上へ自動的に利用データが反映されます。そのため、申請者は経費精算の申請書に経路や金額を記載したり提出したりする必要がありません。
承認作業が楽になる
申請作業の効率化だけでなく、経理部門における承認作業の効率化も可能です。申請者が申請用紙やキャッシュレス決済の使用履歴を提出しなくても、経費精算システム上で詳細を確認できるようになります。申請書と使用履歴を照合する手間も省けるため、承認作業をスムーズに行えるのもポイントです。
キャッシュレスで経費精算をする場合の注意点とは
経費精算をキャッシュレス化する際に注意すべきポイントを解説します。
計画的な資金管理が必要
経費精算をクレジットカード決済にする場合は、クレジットカード会社の引落日の前日までに引落口座へ入金しておかなければなりません。口座の残高が不足すれば、引き落としされず、振込などの手間が発生する場合があります。
また、経費精算に必要な資金を確保しておかなければ、決済ができずクレジットカードの使用を止められてしまう可能性があるため、注意しましょう。
社内の経費精算ルールの見直しが必要
キャッシュレス決済は現金を使わずに支払える便利さがある一方で、お金を使いすぎる社員が出てくる可能性があります。あらかじめ経費精算の対象となる仕訳や、1度に使用する上限金額などのルールを細かく設定しておくことで、経費の使いすぎを防止できます。
新たなルールを設定する場合は、期間を設けて社内全体に周知徹底させましょう。
ポイントの取り扱い方法を確認しておこう
クレジットカード決済などの利用時に、ポイントが還元される場合があります。付与されたポイントは、一般的に雑収入扱いとなるため、会計処理を行う際は注意が必要です。
具体的には、利用明細などを確認し、付与されたポイント数を帳簿上に雑収入で仕訳します。貯まったポイントで、備品や航空券などを購入に使用した場合の処理も忘れずに行いましょう。
まとめ
経費精算をキャッシュレス化すれば、経理部門の業務を効率化できます。さらに、経費精算機能を搭載するシステムとの連携により、申請作業の簡略化も可能です。キャッシュレス化とあわせて経費精算システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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ManageOZO3編集部
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