ワークフローをペーパーレス化させるためには?|ペーパーレス化のメリットとよくある課題
ペーパーレス化を実現させるためには、ワークフローの見直しが第一歩になります。この記事では、ワークフローやそれに伴うペーパーレス化について解説します。経理や総務、情報システム部など、ワークフローの改善を検討されている方はぜひ参考にしてください。
目次
ワークフローとは
ワークフローとは、業務の一連の業務プロセスのことを指します。稟議や経費を申請するときは、従業員が申請を行ったあとに決裁者が確認し、承認されるまでが一連のプロセスになります。
ワークフローはこのような工程を図式化し、どのようなやり取りが行われているのかを明確にします。
業務フローを可視化することで、無駄な工程を把握できるようになります。必要のない作業を省略し、流れを最適化することが、ワークフローにおいて重要といえます。
ワークフローをペーパーレス化するために必要なことは?
ワークフローをペーパーレス化すると、業務効率化につながるさまざまなメリットを得られます。しかし、実際にワークフローをペーパーレス化させるためには、前もって業務フローを改善しておく必要があります。
ここでは、ワークフローをペーパーレス化するときに必要な準備について解説します。ペーパーレス化を考えている方はぜひ参考にしてください。
申請・承認・決裁業務の改善
まずは自社の決裁ルールを改めて確認し、無駄が発生していないか、簡略化できる部分はないか確認しましょう。
決裁ルールを確認する際は、不要な二重チェックがないかどうか、多くの従業員が間違えやすい箇所がないかどうかを見直すことで、効率化させることができます。また、停滞しやすいプロセスがある場合も改善の検討が必要となるでしょう。
ワークフローシステムの導入
ワークフローシステムを導入してペーパーレス化を実現させる場合は、必ず導入費用・機能性・操作性を意識して選ぶようにしましょう。どんなに費用が安くても、機能が劣っていてやりたいことができなければ意味がありません。
また、ワークフローは特定の部署だけではなく、組織全体で使用するかと思いますので、どの部署の人でも使いやすい操作性に優れたものを選ぶ必要があります。操作性については、無料トライアルを実施しているものであれば、事前に使いやすさを確認できます。
ワークフローをペーパーレス化するメリット
ワークフローをペーパーレス化すると、以下のようなメリットがあります。
テレワークに対応できる
ワークフローをペーパーレス化させることで、書類を直接受け渡しする必要がなくなります。在宅勤務同士で各種申請・承認のやり取りができるようになるため、多用な働き方に対応可能です。また、座席をフリーアドレス制にしている場合など、社員がどこにいるか把握しにくい状況でもやり取りしやすいでしょう。
申請から承認までの時間短縮
ワークフローをペーパーレス化し、システムを導入することで申請から承認までの時間や手間を大幅に短縮できます。従来では、書類を印刷し、それを物理的に渡しに行く必要がありました。書類を受け取る側も、書類が届けられるまで自席で待機しなければならないなど、時間的な制約ができてしまいます。
しかし、ペーパーレス化されることにより、今まで時間がかかっていた印刷・捺印・待機等の時間を削減できます。
過去の稟議書の内容を参考にできる
書類がデータとして残れば、文章のコピー&ペーストができるようになります。そのため、過去の申請書や稟議書の内容を、そのまま新規書類に流用可能です。過去の稟議書の内容を参考しやすく、新規文書作成の手間や時間を削減できます。
紙での書類を参考にして書き写すことも可能ですが、その場合、時間も手間もかかります。同じような文書を作成するという業務に、そこまでの時間をかけたくないという企業は多いでしょう。
探す手間を大幅に省ける
ペーパーレス化された書類は、書類の名前や登録日などを入力するだけですぐに検索可能です。1つひとつ探すことなく目的のものを探し出せるため、書類を探す手間を大幅に削減できます。
紙の書類では、保管場所に出向き手作業で探さなければなりません。
提出先を自動判別できる
ワークフローシステムを導入すれば、書類や申請書の提出先を自動で判別することも可能です。書類を提出するとき、総務に提出するのか経理に提出するのか迷う場合もあるでしょう。その度に問い合わせをすれば、問い合わせ先の業務を滞らせるかもしれません。
また、間違えて書類を提出してしまったときも、差し戻して正しい部署に提出し直すなど、余計な手間が発生します。ワークフローシステムで提出先を自動判別するようにすれば、迷うことなく正しい提出先に書類を提出できます。
問い合わせコストの削減
申請書の提出先のほか、申請内容や申請書類をどうすればよいのか迷うこともあるでしょう。その度に該当の部署を探して問い合わせを行えば、問い合わせを受けるほうの負担も重くなります。
すぐに答えられる内容でも、多数の社員から質問されれば時間も手間もかかってしまいます。ワークフローシステムを導入すれば、自動で提出先を決定し、申請のフォーマットも参照可能です。そのため、問い合わせコストを大幅に削減できます。
保管場所を確保する必要がなくなる
申請書や稟議書などの書類を紙で保管する場合、保管場所を確保し、定期的に整理整頓を行わなければなりません。ですが、ペーパーレス化させることで、保管場所を確保する必要がなくなります。
また、大量の書類はオフィス移転のときに困ることがあります。電子的な書類であれば、引越しのときにまとめて移動させる必要がありませんので、紙より管理が楽になります。
ワークフローのペーパーレス化に伴う課題
ワークフローのペーパーレス化を行うときには、いくつか課題があります。どのような課題か詳しく解説します。
業務の見直しが重要
書類をペーパーレス化するだけでワークフローを効率化できるわけではありません。紙で管理していたものをデータ化したとしても、複数の部署が申請内容を確認しなければならないなど、重複チェックが行われている体制であれば、承認を得るまでに時間がかかってしまいます。
書類をデータ化するだけでなくワークフローそのものを見直し、業務改善を目指すことが重要です。ワークフローを最適化するためには、ペーパーレス化に伴い業務に無駄がないか検討していく必要があります。
他部署との連携が必要
ワークフローはさまざまな部署が関わるため、自分の部署だけで改善はできません。会社全体の組織として、ルールの変更や無駄な工程の検討を行う必要があります。ワークフローシステム導入前には関わりがある部署と連携し、導入後トラブルが起きないように十分に打ち合わせを行いましょう。
その部分が不十分だと、システムを導入したものの使いこなせなかったり、他部署との連携ができなかったりするなどの問題が発生する恐れがあります。
導入のための初期コストがかかる
ワークフローをペーパーレス化させるためには、専用のシステムやツールを導入する必要がありますが、オンプレミス型のワークフローシステムの場合は、高額な初期導入コストがかかる傾向があります。なるべくコストをかけずに導入したい場合は、月額料金である場合が多いクラウド型のシステムがおすすめです。
紙で書類を管理するときも、紙代、印刷費用、保管場所の管理といったものにコストはかかりますので、従来かかっていたコストと比較し、ペーパーレス化がデメリットにならないように検討しましょう。
既存書類を電子化するのに手間がかかる
ワークフローを電子データで管理する場合、手間になるのが既存書類のデータ化です。過去の書類をすべて電子データとして保存するのは、非常に大きな手間となります。電子化を外注するにしても、必要な書類が何かは選別しなければなりません。ただ、後々のことを考えるのであれば、電子化したほうがメリットは大きいでしょう。
まとめ
ワークフローシステムを導入し、書類をペーパーレス化することで会社全体の申請・承認業務を効率化できます。しかし、システムを導入するにはそれぞれの部署が連携し、導入後に問題が起きないようにしなければなりません。
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ManageOZO3編集部
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