「法律で保管義務のある書類の例」
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- 見積書
- 請求書
- 領収書
- 履歴書
- 売買契約書
- 請負契約書
稟議書の保管期間について、明確な法律がわからず、どのように保管すればいいか悩んでいませんか?
稟議書には、保管期間はありませんが、添付する契約書や見積書には法的に定められている保存期間が存在するので、できれば保存することが望ましいです。
しかし、紙のまま保管するとなると、廃棄や保管場所などのコストがかかってしまうので、できれば電子化したほうが良いでしょう。
本記事では、稟議書の保管期間やワークフローシステムで電子化するポイント、選び方など網羅的に解説していきます。
目次
稟議書には、法的に決まった保管期間はありませんが、企業ごとにルールを決めて保管している会社があります。
これは、契約書や見積書には法的な保管期間が決められており、なにかトラブルや確認事項が出た際には稟議書があったほうが経緯を確認できるからです。
いつまで保管すべきかは会社によってさまざまですが、稟議が通ってしまえば廃棄することは問題ありません。
ただ、決裁に関する重要な書類という理由で、多くの企業では永年保存をルールとして決めていることがあります。
「法律で保管義務のある書類の例」
稟議書には保管期間はありませんが、稟議書に添付する「契約書」や「見積書」などには法律で定められた保管期間があります。
ただし、保管義務があるのは、捺印された契約締結後の契約書などが該当するため、会社法や法人税法に従い、保管しましょう。
具体的には、事業に関係のある重要な契約書は、10年保管しなければならないといったように、書類によって保管期間が異なります。
また、稟議で契約書を添付する場合は、取引先の署名が未記入の状態で稟議を提出することがあります。
「この契約書で取引先と契約を交わします」という承認を稟議で得てから、契約書を送付するため、無条件で契約書を保管するわけではありません。
あくまで保管しなければならないのは、最終的に捺印まで済んでいる契約書や見積書などの書類です。
そのため、重要な書類の稟議書であれば、保管義務のある書類を保管したうえで、稟議書も残しておくことをおすすめします。
「なぜこの契約に至ったのか?」という理由を明確に残し、いつでも状況を確認できるように、稟議の経緯も確認できるようにしておきましょう。
稟議書の保管は法律で定められていませんが、保管義務のある書類に関連する稟議書は、いつでも経緯を追えるように保管しておきましょう。
具体的な期間としては、最低でも保管義務のある文書と同等の期間は、稟議書も保管しておくほうが安心です。
もし、契約に関するトラブルがあった際には、稟議書もあったほうが契約した経緯を明確にできます。
そのため、会社によっては稟議書を紙で扱っている場合でも、貸倉庫を借りて永年保存していることもあります。
区分 | 保管義務がある書類 | 保管期間 | 法律 |
---|---|---|---|
契約 | 契約書・見積書・発注書・請求書・領収書・納品書 | 7年 | 法人税法施行規則 |
採用 | 履歴書・職務経歴書 | 5年 | 労働基準法 |
マイナンバーカード | 7年 |
行政手続における特定の個人を |
|
固定資産 | 売買契約書・請負契約書 | 7年 | 法人税法施行規則 |
保管義務のある書類で、なおかつ稟議書で扱う可能性のあるものは、表で上げたものが代表例となります。
ただし、あくまで保管義務があるのは捺印後の契約書など、最終的な書類となるので、稟議に添付している未契約時の契約書には保管義務はないので注意しましょう。
また、保管義務がある書類を扱っている稟議書は、後から経緯を追うために任意で保管しておくことになります。
その後、保管期間が過ぎたのであれば、会社ルールに沿って廃棄することもあるかと思いますが、数が多いと手間がかかります。
そのため、稟議書は日付ごとに管理をするといったルールを決めるようにし、廃棄時の手間やコストを最小限に抑えるようにしましょう。
保管期間を過ぎた後の破棄については、紙で保管しているのか、クラウドに保管しているのかによって対応が異なります。
まず、クラウドで保存している場合は、場所の確保や費用コストがかかることはないので、期間に関係なくそのまま保管するのがおすすめです。
一方、紙で保管している場合は、増え続けることによって保管場所や管理コストが必要になります。
そのため、会社独自のルールで永年保存をしていないのであれば、どこかのタイミングで破棄するのが現実的です。
保管義務のある書類の保管期間が終わる期日といった、廃棄しても問題ないタイミングにて対応しましょう。
稟議書を紙で保管している場合は、保管場所が必要になるのは当然ですが、破棄する場合にも手間がかかります。
実際に、保管義務の期間を過ぎた後に破棄するのであれば、該当する書類と稟議書を見つけ出して破棄するのは非常に面倒な作業です。
そのため、あらかじめ稟議書を年度や月でまとめて保管しておき、保管義務の期間を過ぎたタイミングで捨てるようにしましょう。
具体的には、古い書類から順に破棄していく方法であれば、手間を削減できます。
保管場所のスペースがなくなってきたタイミングで、最も古い書類から破棄するなど、できるだけ手間とコストのかからない方法で管理しましょう。
ワークフローシステムがあれば、稟議書を永久保存するのにコストがあまりかからないのがメリットです。
さらに、エクセルで稟議書を作成し紙に印刷して利用している場合でも、そのままのフォーマットで電子化できます。
また、文書管理システムとの連携により、電子帳簿保存法に対応可能となるので、より手間をかけずに稟議書の管理が可能です。
ここからは、ワークフローシステムで稟議書を管理する際のポイントについて、ご紹介していきます。
これまで、エクセルで稟議書を作成して紙に印刷していたのであれば、エクセルのフォーマットを取り込めるワークフローシステムがおすすめです。
理由としては、今まで紙の稟議書で対応していたのに、ワークフローシステムの導入で新しく操作を覚えるとなると従業員の手間となります。
紙に慣れ親しんでいる場合、いきなり知らないシステムの操作を覚えるのは億劫になってしまうため、Excelをそのまま取り込めるものがおすすめです。
製品によっては、エクセルで作成した項目やレイアウト、罫線などがそのままシステムに反映できます。
できるだけ、操作が面倒ではなく手間にならずにシステム化できる製品であれば、従業員も意欲的に効率化してくれるでしょう。
ワークフローシステムなら電子保存となるので手軽に永年保存できますが、検索の自由度やファイル保存の利便性が劣ります。
これは、文書の保管に長けた機能を持つ文書管理システムと比較すると、詳細検索や電子帳簿保存法に対応していないためです。
また、見積書や請求書などを電子データとして保管するための制度である、「電子帳簿保存法」にも対応するなら、文書管理システムとの連携が重要です。
ワークフローシステムのみでも文書の保管自体は可能ですが、より利便性を求める場合は、システム連携も検討しましょう。
ワークフローシステムを導入して、紙の稟議書を電子化することで、稟議書を永年保存することが可能です。
ワークフローシステムなら、稟議書の保管場所を確保する必要もありませんので、オフィスの収納問題も同時に解決できます。
ここからは、稟議書を電子化した場合のメリットを詳しくご紹介します。
ワークフローシステムを導入して稟議書を電子化することで、検索しやすいメリットがあります。
稟議書の種類や文書タイトル、日付、金額、申請者の名前などの条件で検索できるため、紙の稟議書をファイルから探す必要がなくなります。
また、紙のように物理的な劣化や紛失の恐れもないため、安心して稟議書を保管できます。
稟議書は会社によってフォーマットがあり、申請内容に応じて書き方が決まっている場合が多いかと思います。
そんなとき、稟議書が電子化されていれば、過去に申請したものを探して再利用することができます。
多くのワークフローシステムでは、過去の稟議書の内容を再利用することで、一部だけ変更して申請できるような機能があります。
紙の場合、保管されている場所から稟議書を探し出して内容を写す必要があります。
また、エクセルの場合でも、記入された内容を1つずつコピーして貼り付けしていくような作業が必要になりますので、大幅に作業負担を改善できます。
ワークフローシステムを選ぶ際には、本当に自社にとって良い製品かどうか見極めるためにも、必ず3社以上から相見積もりを取りましょう。
また、契約前に無料トライアルを活用することで、より製品に対する理解度が深まるので、導入後のイメージがより強固になります。
さらに、サポート体制についても確認が重要で、不具合といったトラブル時に速やかに対応してもらえるのか、確認が重要です。
システムを導入するのであれば、費用だけで選ぶのではなく、自社の課題解決に適しているのか、サポートが充実しているのかはしっかりと確認しましょう。
1社だけから見積を取ってしまうと、本当に自社にとって最適な製品かどうかを判断するのは非常に難しいでしょう。
2社からの比較だとしても、どちらの製品のほうが良いのかといった判断になってしまうので、できれば3社以上から相見積もりを取るのがおすすめです。
たとえば、課題解決のために必要な機能が揃っていたとしても、製品によって使い勝手や細かい設定などはそれぞれ異なります。
Webサイトやパンフレットに記載されている機能はあくまでも一部となるため、相見積もりを取得し、製品販売会社からしっかりと説明を受けましょう。
無料トライアルを利用することで、実際の機能についての理解が深まるので、導入後のイメージがつきやすいのがメリットです。
さらに、自社の従業員にも無料トライアルを利用してもらうことで、現場の声も集めやすくなります。
使い勝手がいいのか、他に欲しい機能がないのかといった確認ができ、より自社の課題解決に最適な商品を選べます。
ワークフローシステムは、一部の従業員だけでなく、社内全体で利用する機会があるため、しっかりと無料トライアルを利用しましょう。
多くの製品ではサポート体制が提供されていますが、実際の対応範囲は会社や費用によって異なります。
初期費用がかからない・本体価格が安い製品だと、サポート体制があまり充実していないことがあります。
もし、トラブルが起きた場合、電話や訪問での対応をしてもらえないとなると、解決まで時間がかかってしまうでしょう。
また、費用が安い製品だと、メール対応やマニュアルだけのことがあるので、満足のいく対応を受けられないこともあります。
どこまでサポートが受けられるのか、トラブル時や不具合の際にはどれくらいで対応してもらえるのかは、しっかりと確認しましょう。
稟議書は多くの企業が頻繁に扱う文書であり、さらに複数人の承認が必要になるため、ハンコリレーをしなければなりません。
紙で扱う場合だと、承認者と直越紙の受け渡しが必要となり、稟議書の内容に不備があった場合は、もう一度最初からハンコリレーをすることになります。
そのため、稟議書はペーパーレスの第一歩として電子化することが、非常に効果的です。
ワークフローシステムがあれば、稟議書を電子化しつつ、承認作業もインターネット上で対応可能となるので、速やかに申請から承認が完了します。
さらに、文書管理システムとの連携により電子帳簿保存法にも対応が可能となるので、より保管や文書検索が楽になります。
弊社の提供するmanage ワークフローでは、エクセルで作成している従来のフォーマットをそのまま取り込むことで、稟議書を簡単に電子化が可能です。
さらに、無料トライアルの提供や豊富な導入サポートも提供しているので、お悩みの際はぜひご相談ください。