公開日:2021/10/18
最終更新日:2024/06/12

タイムカードの勤怠管理を電子化するメリットは?システムの種類や導入方法も解説

勤怠管理を電子化するメリット

働き方改革を推進させるために、勤怠管理の電子化を検討している方は多いのではないでしょうか。
タイムカードで管理している勤怠情報を電子化すれば、正確な労働時間の管理や打刻データの自動計算による業務の効率化など、さまざまなメリットがあります。
この記事では、勤怠管理を電子化するメリットや勤怠管理システムの導入手順について詳しく解説します。

 

勤怠管理の電子化で解決できる課題

実際に勤怠管理を電子化することで、以下の3つの課題が解決可能です。それぞれ詳しくみていきましょう。

 

リアルタイムでの勤怠把握

タイムカードの場合、月末に労働時間をまとめて集計するのが一般的ですので、リアルタイムで残業時間を把握するのが難しくなります。
労務リスクを軽減するためには、各従業員の労働時間を正確に把握することが重要です。
勤怠管理システムであれば、従業員の労働時間をリアルタイムで把握できるため、 残業時間が多い人に対してシステムでアラート通知を出すことで、過重労働の対策 が行えます。

 

複数の拠点での一括管理

全国に複数の拠点があり、管理部門が本社にしかない場合だと、タイムカードを収集する必要がありますので、それだけで時間と手間がかかります。
さらにタイムカードを収集した後、本社で就業時間のデータをPCに入力して集計し、給与に反映させる必要がありますので、効率的ではありません。
しかし、タイムカードを電子化することで各拠点の勤怠データを常に把握できますので、勤怠管理にかかる時間と手間を大幅に省けます。

 

不正打刻の防止

タイムカードは本人以外でも打刻できるため、遅刻しそうなときに同僚に頼んで打刻してもらうような不正打刻が発生する可能性があります。
また、残業していないにもかかわらず、したように書き換えるなどの不正も起こり得ます。
一方、 勤怠管理システムには生体認証や顔認証によって打刻するものや、交通系ICカードを利用して打刻 するものなどがあります。
これらは本人でなければ打刻できないシステムになっているため、不正打刻の防止が可能です。

 

勤怠管理を電子化するメリット

タイムカードを電子化するメリット

勤怠管理をタイムカードからシステムに乗り換えることで得られるメリットについて、勤怠管理者側と従業員側の両方の視点からそれぞれ解説します。

 

【勤怠管理者側のメリット】勤怠管理業務を効率化できる

勤怠管理者側にとっては、勤怠管理の集計作業が楽になるメリットがあります。
勤怠管理システムであれば、タイムカードを収集したり手入力で労働時間を集計したりする手間がなくなります。
自動で勤怠管理ができれば人為的なミスも減り、ペーパーレス化 にもつながります。
また、労働時間をリアルタイムで把握できるため、残業が45時間を超える前にアラート通知がいくよう設定することで、労働時間を調整させることもできます。

 

【従業員側のメリット】手間なく打刻できる

従業員にとっては、打刻の手間がかからず、労働時間を正確に管理してもらえるメリットがあります。
タイムカードを電子化することで、PCやスマートフォンで打刻できるようになりますので、打刻のために出社する必要がなくなります。
特に営業など外回りの場合は、自宅から取引先へ直行・直帰することが可能ですので、 業務終了時間と打刻時間のタイムラグがなくなり、手間も大幅に省ける でしょう。

 

勤怠管理を電子化させた場合のデメリット

勤怠管理を電子化するデメリット

勤怠管理の電子化にはデメリットも存在します。効果的に勤怠管理システムを導入するために、デメリットもしっかり把握しておきましょう。

 

【勤怠管理者側のデメリット】就業規則の変更など手間がかかる

タイムカードから勤怠管理システムに変更する場合は、就業規則の変更が必要になります。
就業規則でタイムカードに関連する部分を、新たに導入する勤怠管理システムの内容に変更しなければなりません。
また、勤怠管理システムの設定方法や操作方法をまとめたマニュアルも必要になるでしょう。
使い慣れていない従業員からの問い合わせが集中することも予想されますので、 勤怠管理者側には通常業務にプラスした負担がかかる ことも考えておかなければなりません。

 

【従業員側のデメリット】システムに慣れるまで時間がかかる

新しいシステムが導入された際、システムによる打刻に慣れるまで時間がかかる可能性があります。
速やかに新しいシステムに移行するためには、従業員にとって使いやすいものであることが大切です。
使いやすさを見極めるためには、事前に無料のトライアルを実施してみて操作性を確認しておくと良いでしょう。

 

勤怠管理システムの種類と特徴

勤怠管理システムは主に「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類があります。

クラウド型 オンプレミス型
特徴 サービス会社のサーバーで管理 自社のサーバーにシステムを構築

メリット

・月額の低コストで導入できる
・簡単な設定ですぐに導入できる
・自社でアップグレードする必要がない
・カスタマイズの自由度が高い
・既存システムと連携しやすい
・外部のシステム障害による影響がない

デメリット

・カスタマイズの自由度が低い
・既存システムと連携できない場合がある
・システム障害が発生する可能性がある
・導入するためには膨大なコストがかかる
・システムの完成まで手間と時間がかかる
・セキュリティ対策は自社で行う

クラウド型はインターネットを経由し、サービス会社のサーバー上で勤怠管理を行います。
自社でサーバーの構築や管理を行う必要がなく、導入が簡単です。
コストも抑えられますが、インターネットに接続されていなければ利用できず、機能を自社に合うようカスタマイズしたり、既存システムと連携させたりするのは難しい場合があります。

オンプレミス型は自社のサーバーにインストールして使うタイプです。
カスタマイズしやすい一方、導入には時間やコストがかかります。
自社で管理するためデータの保守性に優れていますが、セキュリティ対策やシステム障害の対応は全て自社で行う必要があります。

 

クラウド型とオンプレミス型の費用比較

●クラウド型の費用目安
初期費用:30万円~40万円
月額料金:3万円~5万円(100ユーザー)
●オンプレミス型の費用目安
初期費用:200万円~300万円(サーバー、DB等含む)
年間保守料金:10万円~15万円(100ユーザー)

初期費用はクラウド型で30~40万円程度、オンプレミス型は200~300万円程度で、 コスト差としては7倍以上 になることがあります。
また、オンプレミス型の場合、1ユーザーあたりの月額料金は発生しませんが、年間保守料として10万円~15万円ほどかかるのが一般的です。
そのため、中小企業の場合であれば、機能が充実していてあまり費用がかからないクラウド型がおすすめです。

 

勤怠管理システムを導入する手順

勤怠管理システムを導入する手順

ここからは勤怠管理システムを導入する手順について解説します。適切に導入するためにも、しっかり把握しておきましょう。

 

1.導入目的を明確にする

まずは解決したい課題を洗い出し、導入目的を明確にさせましょう。
勤怠管理システムには打刻方法が豊富なものや、給与・経費精算システムと連携できるものなど、さまざまな種類があります。
従業員の勤務時間や有給休暇の取得状況を正確に管理したいのか、勤怠管理を効率化させたいのかによって選定基準が異なりますので、クリアすべき課題を明確にしておきましょう。

 

2.必要な機能に優先順位をつける

次は導入目的に応じて、必要な機能に優先順位をつけましょう。
機能性に優れているものはその分コストも高くなりますので、自社の勤務体系や勤怠管理方法に合わせて 「必要な機能」と「あったら良い機能」を差別化 しておくことが大切です。
テレワークや営業職での外回りが多い場合は、PCやスマートフォンで打刻できる勤怠管理システムがおすすめです。
さらにGPS機能が備わっているものであれば、どこで打刻したか把握することができますので、より正確な勤怠管理が可能になります。

 

3.テスト運用

導入候補が決まったら、事前にテスト運用を実施しておきましょう。
勤怠管理システムを選ぶときは、従業員の使いやすさや、残業・有給申請などが行えるワークフローの機能性についても把握しておく必要があります。
実際に使ってみないと気づけない問題が出てくることが考えられますので、無料のトライアル版を利用してテスト運用を行っておくと、事前にトラブルを防げます。

 

まとめ

タイムカードを電子化することで、勤務時間を正確に管理でき、テレワークやフレックスタイム制など多様な働き方を実現しやすくなります。
ただし、実際に勤怠管理システムを導入するためには、就業規則の見直しやシステムの選定、導入時の設定などが必要になりますので、導入したい時期に合わせて事前に準備しておく必要があります。

COELの提供する「manage」は、勤怠管理をはじめとしたさまざまな業務アプリを提供しています。
必要に応じて経費精算・ワークフローなどの各種機能を追加できますので、ひとつのシステムで各業務のデータをシームレスにつなげることが可能です。
働き方改革を推進させつつ、勤怠管理業務の効率化をご検討の際は、ぜひ製品資料をご覧ください。

 

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