交通費精算のムダをICカード活用で効率化!デメリットも詳しくご紹介
交通費精算を行う際に、毎回ルートが正しいか、費用が合っているかを確認するのが手間だと感じていませんか?
そんなとき、交通系ICカードを活用すれば、実際に従業員が利用したルートがそのままシステムに反映されるので、確認の手間が省けます。
金額の入力ミスを防げるだけでなく、手作業で行っていた確認作業が大幅に削減されるので、経理担当者の負担が軽くなります。
本記事では、交通系ICカードを利用した交通費精算について、デメリットも踏まえて詳しくご紹介していきます。
目次
交通費精算でICカードを利用するために必要なもの
必要なもの | 参考費用 |
---|---|
交通系ICカード | 1枚0~1,000円 |
ICカードリーダー | 1台100,000円前後 |
ICカード対応の経費精算システム | 1ユーザー500円前後 |
SuicaやPASMOなどの交通系ICカードなら、0円から1,000円で購入できるのが特徴で、従業員が所持しているものを使用できれば無料で用意可能です。
ICカードリーダーは、ICカードを読み取るためのもので、安いものは5,000円以下でもあります。
勤怠打刻のときに交通履歴の読み取りを一緒に行える製品なら、ICカードをタッチするだけで出退勤の打刻と交通履歴の確認が行えます。
ただし、勤怠打刻にも対応しているICカードリーダーが必要になるので、参考費用としては100,000円前後になることが多いでしょう。
また、ICカードに対応した経費精算システムは、1ユーザー500円ほどで、料金相場は300~800円あたりが一般的です。
交通履歴の読み取りをICカードにするのであれば、従業員がどの交通系ICカードを使用しているか確認したうえで、予算に合わせてシステムやカードリーダーを選びましょう。
交通費精算でICカードを利用した場合のメリット5つ
ICカードを利用した場合、タッチするだけで申請ができるので、従業員の交通費申請の手間が大幅に省けます。
さらに、交通費の金額を間違えることもなく、承認者も申請内容が正しいかどうかを調べる手間を削減できます。
また、もし定期区間を経由した出張の場合、ICカードでの申請なら定期区間は自動で除外してくれるのは大きなメリットでしょう。
経理担当者としても、月末の交通費精算にかかる時間が大幅に削減できるので、余裕を持って業務を進められるようになります。
ICカードをタッチするだけで交通費申請できる
ICカードをタッチするだけで、交通費申請が完了するので、わざわざ交通ルートを検索して申請するといった手間が省けます。
交通系ICカードは、会社のオフィスに設置してあるカードリーダーにタッチすることで、交通履歴がクラウド上に保存され、交通経路や金額を保存できる仕組みです。
また、勤怠管理システムの打刻もICカード打刻にすれば、勤怠の打刻と合わせて交通履歴の読み取りも同時にできます。
勤怠の打刻と連動させない場合、交通費が発生したタイミングで毎回タッチする必要があるので、勤怠打刻と合わせてできれば、より効率化します。
さらに、申請者はわざわざ手入力で交通費を入力する必要がなく、申請内容を間違えてしまうことも減るので、申請の差し戻しも減るでしょう。
交通費の金額を間違えることがなくなる
交通費の入力は自動で転記されるので、交通費申請の際に金額の記入を間違えることがなくなります。
手入力の場合、交通費申請は次の出社時、もしくは月末にまとめて行うことがあり、ルートがうろ覚えで正確に覚えていないといったことが起こりがちです。
さらに、切符かICカードかで金額が異なる場合や、手入力のために金額を入力間違えしてしまうことも多々あります。
しかし、交通系ICカードの利用なら、実際に使ったルートと金額がそのまま交通費申請に反映できます。
承認者の確認作業を大幅に削減できる
スマートフォンやタブレットで申請状況を確認できる製品なら、承認者は場所を問わずに確認できるので、交通費申請を速やかに完了できます。
インターネットさえつながっていれば、外出先でも確認できるので、滞りなく業務を進めることが可能です。
さらに、正確な金額と交通ルートの情報が経費精算システムに自動で反映されるので、経理担当者の確認作業も軽減できます。
承認者は、基本的に多忙なことが多いので、スムーズに確認できるようなシステムを導入すれば、紙の交通費申請と比べると大幅に業務を効率化できるでしょう。
定期区間の交通費を自動で除外できる
あらかじめ定期区間を設定しておけば、ICカードによる交通費申請時には自動で除外されるので、わざわざ手動で対応することはありません。
定期区間はすでに支払われているものなので、二重で受け取ってしまうと不正受給となり、最悪の場合、従業員は解雇や減給といったことが起こります。
会社側としても、ムダに費用を支払っていることとなり、経営問題にも発展する可能性があります。
しかし、従業員が気づかずに申請しているケースも多々あるので、知らないうちに不正受給している可能性も考慮しなければなりません。
そのため、会社としてはいかなる場合でも不正受給ができないよう、しっかりと交通費精算時に間違えていないか確認する必要があります。
そこで、ICカードによる交通履歴の確認ができれば、正確な情報が申請に反映されるので、見逃してしまったなんてことは起こりません。
月末の交通費精算にかかる負担を減らせる
支払い関連の申請業務は月末に提出されることが多いので、交通費が発生するたびに手間なく申請できるようにすれば、経理担当者の負担を軽減できます。
交通費申請は、どうしても月末にまとめて提出されることが多く、交通ルートや金額を1つずつ確認するとなると、時間がかかります。
数が多い場合、残業や休日出勤が発生することもあり、経理担当者の負担は非常に大きくなってしまうでしょう。
しかし、ICカードなら都度交通費申請しやすくなるので、月末にまとめて提出されることが減り、経理担当者の負担を減らせます。
交通系ICカードでの経費精算はデメリットもある
ICカードを活用した交通費精算は、どの企業にもおすすめというわけではありません。
具体的には、ICカードをタッチするために出社する必要がありますので、従業員が帰社することが少ないのであれば不向きとなります。
また、Suicaは20件しか履歴が保存できないので、20件以上になる前に、ICカードをタッチする必要があります。
さらに、モバイルSuicaだと、利用できる端末が限られているので、利用するのであれば会社携帯を用意する必要も出てきます。
ICカードリーダーが外出先では使用できない
ICカードリーダーは社内にしか置けないので、外出先やリモートの場合はICカードをタッチできません。
そのため、会社へ出社したときにしか交通履歴が反映されないため、在宅が多い会社だとうまく活用できないでしょう。
さらに、出張が続いている場合だと、未申請の交通費が溜まってしまうので、場合によっては手入力での申請をしなければならないこともあります。
ICカードリーダーを使うのであれば、現在の業務状況的に活用しきれるのかどうか、しっかりと検討が必要です。
Suicaは20件しか履歴が保存できない
SuicaとPasmoでは、保存される交通履歴が20件までと上限があり、定期的にタッチして交通費申請を行なわなければなりません。
たまに交通費が発生する場合で、定期的にタッチできる環境であれば問題ありませんが、帰社するタイミングがない場合だと履歴が上書きされてしまいます。
また、複数線路を活用して出張に行くケースだと、1日でも履歴数が5つ以上になる場合もあるので、注意しなければなりません。
そのため、履歴数に限りがあることを想定したうえで、問題なく活用できるかどうか、検討するようにしましょう。
モバイルSuicaは利用できる端末が限られる
モバイルSuicaは利用できる端末が限られるので、対応外のスマートフォンを使っている従業員は利用できません。
ICカードの読み取りや利用履歴の上限問題を解決する方法として、モバイルSuicaを利用する解決策があります。
これは、モバイルSuicaと連携できる経費精算システムであれば、ICカードをタッチする必要なく、交通費申請を行えるためです。
しかし、モバイルSuicaを利用する場合、職場内でモバイルSuicaの利用率が高い場合じゃないと導入できません。
社用携帯をすでに配布しており、端末も対応しているなら利用しやすいですが、これから導入するとなるとコストがかかります。
まずは、自社の課題解決のためにICカードによる交通費精算が必要なのか、導入したあとはスムーズに活用できるかどうか、しっかりと検討しましょう。
ICカード対応の経費精算システムを導入する流れ
ICカード対応の経費精算システムを導入する際には、まずは交通費精算の業務フローがどうなっているかを見直していきます。
実際にシステム化した場合、従来のままのルールが適用されないものも出てくるので、まずは見直しを行いましょう。
その後、どのような製品が自社にとって合っているかを選んでいき、導入後にはICカードの設置、登録作業を行っていくのが流れです。
ここからは、実際にICカード対応の経費精算システムを導入する際の流れについてご紹介していきます。
交通費精算の業務フローを見直す
経費精算システムを導入した場合、交通費精算の業務フローをどのように行っていくか決めなければなりません。
理由としては、手作業で確認していたときの業務フローと、システム化した場合のフローは、全く異なるからです。
具体的には、手作業で行っていたときには、交通ルートと金額が正しいかを確認していたと思いますが、システム化すれば不要となります。
そのため、現在の業務フローをシステム化に合わせて、ムダな作業は省き、新たに追加すべき確認事項がないか見直しを行いましょう。
ICカード対応の経費精算システムを選ぶ
ICカード対応の経費精算システムを選ぶときは、自社にとって必要な機能が備わっているかどうか確認しましょう。
製品によっては対応しているICカードが異なる場合があるので、使いたいICカードが対応しているかの確認も重要です。
また、もしICカードが使えない場合には手作業で登録する必要があるので、ICカードが使えない場合でも申請しやすいかチェックしましょう。
操作性はそれぞれの製品で異なるので、自社の課題を解決できるのか、操作性は良いものかどうかの確認には、無料トライアルの活用がおすすめです。
ICカードリーダーを設置する
ICカードリーダのタッチは、設置場所によっては忘れられてしまうことがあるため、全従業員がわかりやすい場所に設置することが大切です。
たとえば、出入り口にICカードリーダーを設置することで、「出勤時はオフィスに入ったときに、すぐICカードをタッチする」という習慣がつきます。
また、取り付けや設置方法については、ICカードリーダーによって異なりますが、複雑な設定を必要とせず、ネット環境の設定などで使えるものが多くなっています。
製品によっては、取り付けサポートを提供しているものもあるので、設置場所や方法に不安があるのであれば、事前に確認しておきましょう。
ICカードを登録する
経費精算システムにいICカードの登録をする場合、カードごとに割り当てられている番号と従業員の情報を結びつけることで完了します。
時間のかかる作業では無いものの、数が多いと時間がかかってしまうので、余裕を持ったスケジュールで行う必要があります。
この時、従業員が個人で使用している交通系ICカードの場合、個人情報となるケースがあるので、どこまでの情報をシステムが読み取っているか事前に確認しましょう。
従業員が「プライベートの交通履歴まで知られている」と嫌な気持ちにならないよう、あらかじめ利用目的を明確に伝えることが大切です。
また、退社時にはデータを削除する旨も伝えておき、しっかりと了承を得たうえで、ICカードを登録しましょう。
ICカードの読み取りで交通費精算を大幅に効率化できる
ICカードの読み取りにより交通費申請ができれば、経理担当者の交通費精算は大幅に効率化できます。
手作業での申請では、交通費の入力に間違いが発生しやすく、定期区間を削除せずに申請しているといった、さまざまな問題が起こりがちです。
しかし、ICカードの読み取りで交通費申請ができれば、実際に使用したルートの金額で申請され、定期区間は自動で削除されます。
弊社の提供するmanage 経費では、ICカード取り込み機能が搭載されており、ジョルダンとの連携にも対応しています。
よく利用する区間であれば、雛形登録もできるので、より申請作業を効率化できる機能が特徴です。
定期区間も事前に登録すれば、申請時には自動で削除されるので、交通費精算を手軽にしたいというかたは、ぜひお問い合わせください。