公開日:2023/03/13
最終更新日:2024/06/12

ワークフロー×働き方改革とは?システム導入の対応例をご紹介

ワークフローと働き方改革

働き方改革を効率的に推進するためには、ワークフローシステムの導入が必要不可欠となります。
働き方改革は、残業時間の減少や雇用形態による格差の解消、柔軟なワークスタイルへの対応を目指すものです。
そのため、各種申請作業の業務フローを改善するためにシステムを導入すれば、業務効率化につながり働き方改革を実現できます。
本記事では、ワークフローシステムの導入で進められる働き方改革について、対応例を交えてご紹介していきます。

ワークフローシステムの導入で働き方改革が進められる

働き方改革は、企業が多様化する働き方に対応していけるように、政府が労働に関する法律の改正を行っているものです。
労働環境の見直しを行うことで、残業時間を削減し、出社せずに在宅でも働けるように環境を整えることで、生産性を向上させるのを目的としています。
現代の日本では、少子化・後期高齢社会が進み、将来的に労働力が減ってしまうため、人手に頼らずに業務効率化を進めなければなりません。
そのため、ワークフローシステムの導入で業務を効率化できれば、人手による作業が減り効率化が進みます。

 

そもそも働き方改革とは

2016年9月に設置された「働き方改革実現会議」から始まり、2018年6月に「働き方改革法案」が成立しました。
働く人々のライフスタイルに合わせて、多様化する働き方に対応することを目的として始まった改革であり、新しく法律が作られたわけではありません。
残業時間の短縮や雇用形態の格差を解消するなど、既存の法律の改正により、働き方改革を進めています。
結果、企業としては在宅ワークや時短勤務の推奨、ノー残業デーを作るなど、従業員が働きやすい環境を作らなければなりません。

 

働き方改革に対応しないと起こる弊害

働き方改革は、法律の改正を行っているものなので、対応しなければ法律違反となるケースがあるため注意しなければなりません。
例えば、働き方改革として、大手企業は2019年4月から、中小企業では2020年4月より、時間外労働の上限規制が定められています。
そのため、もし働き方改革に対応しなければ、法律違反により罰則が科せられる可能性があります。

また、属人化した業務や古いシステムを使い続けることは、人手による業務が無くならないため非効率な作業は解消されません。
今後は少子化による人手不足も進むと考えられており、業務の効率化が進まないと2025年から2030年の間に、最大12兆円/円の利益損失が起こるとされています。
働き方改革を行うことは、業務の見直しや効率化を進めることで実現できるので、業務フローの見直しや人手による業務を自動化するように工夫しましょう。

 

ワークフローシステムで電子化できる申請書

  • 稟議書
  • 請求書
  • 見積書
  • 住所変更届

ワークフローシステムとは、上長へ承認をもらう必要のある申請書を効率的に承認してもらうためのものです。
そのため、稟議書や請求書といった、金額に応じて社内ルールが変動するような申請書の電子化に向いています。

また、有給申請や経費精算書、出張申請なども電子化できますが、決裁後には勤怠管理や会計システムに反映させる必要があります。
しかし、ワークフローや勤怠管理、経費精算システムをひとつのシステムで自由に追加できる製品であれば、システム間でのデータ入力の手間がなくなります。

 

ワークフローシステムを活用した働き方改革の対応例

先に進むビジネスマン

ワークフローシステムを活用した働き方改革の対応例としては、場所を問わずに申請・承認ができるなどがあります。
働き方改革では、多様化する働き方を推奨しているため、会社に出社していなくとも申請・承認できるのは非常に有効です。
さらに、意思決定のスピード向上や業務フローの無駄をなくし、業務を自動化することで生産性の向上も期待できます。
業務効率が改善されるため、結果として残業時間の削減にもつながります。

 

場所を問わずに申請・承認ができる

ワークフローシステムであれば、文書が電子化されるため、出社せずに申請・承認ができるようになります。
インターネットがあれば、どこでも使えるため、在宅ワークでも手軽に申請が行えます。
さらに、スマホ対応している製品であれば、会社から営業先への移動中だとしても、確認しやすくなります。

 

意思決定のスピードが向上して業務効率化につながる

ワークフローシステムを導入することで、申請書作成から承認完了までの意思決定をスピーディーにできます。
例えば、出張で忙しい上司への承認依頼を出しても、インターネットがあれば対応できるため、すぐに承認してもらえます。

紙でのワークフローの場合、承認者が忙しく会社にいないと承認まで1週間以上かかることがあり、商機を逃してしまう可能性があります。
しかし、ワークフローをシステム化すれば、場所を問わずに確認・承認してもらえるため、意思決定スピードが向上して業務効率化を進められるでしょう。

 

不要な業務を自動化して生産性を向上する

紙による業務の場合、手作業の手間が発生するので、業務効率が低下しますが、システムで自動化できれば生産性が向上します。
エクセルの場合、どこのフォルダに入れていたのかがわかりにくい・古いバージョンと新バージョンが混ざってしまったなんてことが起こりがちです。

しかし、ワークフローシステムでは、フォーマットを作成・管理にも対応しているので、わざわざ最新フォーマットを探す手間はなくなります。
さらに、合計金額や消費税を自動計算させることで、二度手間や入力ミスによる差し戻しも削減できるため、生産性の向上が見込めます。

 

他システムとの連携で申請前後の業務を自動化

ワークフローシステムと他システムが連携できれば、申請前後の業務も自動化できるため、働き方改革を進められます。
一例としては、ワークフローシステムと電子契約を連携することで、社内で決裁された後は、電子契約の立ち上げで取引先の情報を自動入力できます。

さらに、決裁が降りた契約書も自動で添付できるので、データ入力の手間やミスの削減も可能です。
そのため、他システムとの連携ができれば、企業全体の業務効率化をすすめられるため、働き方改革をするのであれば合わせてシステム化を検討してみましょう。

 

ワークフローシステムだけでは対応が難しいこと

注意するビジネスマン

ワークフローシステムの導入を検討する場合は、申請後の対応フローも考慮したうえで効率化することが重要です。
理由としては、ワークフローシステムはあくまで意思決定をするものなので、決裁後のデータをどう扱うかによって業務の手間が大きく変わります。

たとえば、稟議書を電子化する目的でワークフローシステムを導入する場合、決裁後は取引先との契約業務が発生することがあります。
そのため、社内承認だけ効率化できていても、契約書を紙で送っているのであれば、本当の意味での働き方改革は望めません。
また、締結した契約書は保管する必要があるので、文書管理システムとの連携も検討することで、さらなる効率化が期待できます。

 

文書管理機能が不十分

ワークフローシステムは文書管理システムと比較すると、機能が劣る可能性があるので、電子化した文書の保存には向かないことがあります。
2024年1月からPDFなどの電子データで受領した見積書や請求書などは、電子データとして保管することが義務付けられています。

さらに、電子データとして保管できていれば良いわけではなく、電子帳簿保存法の要件に従って保管しなければいけないため、アナログで管理するのは非常に手間がかかります。
そのため、手間なく効率的に管理するためには、電子帳簿保存法に対応した文書管理システムとワークフローシステムを連携するのが最適です。

 

申請・承認後の反映作業が必要になる

ワークフローシステムは、あくまでも申請から承認までを行うシステムなので、申請・承認の前後には反映作業が必要です。
経費精算や交通費申請、残業申請であれば、承認後には経費精算システムや勤怠管理システムに情報を登録しなければなりません。

さらに、文書を電子化した状態で保存するのであれば、文書管理システムへのアップロード作業が必要となります。
このように、承認後にも対応すべき業務フローのある文書の場合社内の申請業務は効率化できますが、一連の業務すべてを効率化させるのは難しいでしょう。

 

ワークフローシステムで働き方改革を実現させるためには?

時間に追われるビジネスマン

ワークフローシステムを導入して働き方改革を実現させるなら、まずは社内の業務フローを見直しましょう。
このとき、ただシステムを導入するのではなく、自社の課題に対して適切なシステムを選ぶ必要があります。

さらに、他にもクラウドサービスを導入しているなら、システム間で連携できれば業務効率化につながります。
ワークフローシステムの導入だけでは、申請・承認業務をペーパーレス化させる程度に留まってしまうので、システム連携をさせて自動化を進めましょう。

 

社内の業務フローを見直す

ワークフローシステムを導入するだけでは、働き方改革を行えたとはいえないため、まずは社内の業務フローを見直しましょう。
自社の業務フローには、どのような点に課題があるのかを洗い出し、解決できるような仕組みを作っていく必要があります。

また、課題に対して、ワークフローシステムにはどのような機能が必要かを検討し、製品を選ばなければなりません。
もし、知名度や価格だけで選んでしまうと、思ったように業務効率化が進まずに、かえって手間になることもあります。
必ず、複数社から見積を取得し、できれば無料トライアルを活用して、自社に合った製品を選ぶようにしましょう。

 

クラウドサービスをバラバラで導入しない

業務効率できるようなクラウドサービスが豊富にありますが、製品同士を連携させないと業務全体を効率化できません。
入力の二度手間や管理の手間を削減するには、クラウドサービス同士を連動させてデータを連動させる必要があります。

このとき、残業申請書の内容を連動できなくても、デジタル化により課題が解決するのであれば、連携は不要です。
しかし、完全なペーパーレス化による働き方改革を進めたいなら、ワークフローシステムと関連する業務システムと連携させることで、より効率化できます。

 

ワークフローシステムを活用して働き方改革を進めよう!

ワークフローシステムの導入により、申請・承認作業が効率化されるため、紙やエクセルを使った業務よりも業務効率は改善されます。
働き方改革に対応するのであれば、企業としてはできるだけ業務を自動化して人手に頼りすぎないような業務フローに移行していく必要があります。

また、システムの導入は、業務効率化だけでなく、働く環境を問わずに申請・承認できるものとなります。
多様化する働き方に対応する目的としても、ワークフローシステムは非常に重要となるので、ぜひ導入してみてはいかがでしょうか。

弊社の提供するmanage ワークフローは、Excelで作成した申請書をそのままシステムに取り込むことができます。
さらに、罫線やレイアウトのデザインもそのまま反映できるので、ワークフローシステムの複雑な操作を覚えて申請フォームを作る手間はありません。
これまで紙やExcelで申請業務を行っていた場合でも、抵抗感なく効率化できるため、まずはシステムについて知りたいという方は、ぜひお問い合わせください。

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柏倉優

Webマーケティングの経験を経て、2021年6月に株式会社ITCSへ入社。 記事の企画・執筆・デザイン・アクセス解析まで幅広く担当。 皆さんに「それが知りたかった!」と思ってもらえるような情報を提供できるよう、日々勉強しています。

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監修者

近藤敏春

会計事務所系コンサルティングファームにてクライアントの情報システム構築・導入を多数経験。2004年COEL入社後も、基幹系・管理系のシステム導入プロジェクトにPMとして従事。2023年12月より経営管理部長。
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執筆者

柏倉優

資格:Webライティング能力検定 1級
クラウドシステムやソフトウェアの記事作成を中心としてライター歴7年・編集長歴5年の経験を積んだ後、2021年6月に株式会社COELへ入社。
現在はmanageブログの編集長として、人事・総務・経理の業務を効率化するためのお役立ち情報を発信しています。