会社統合とリブランディングに合わせて経費・勤怠システムも刷新。業務の効率化で社員の働きやすさも向上。
数日かかっていた給与計算が1日で完了!
勤怠・工数管理のデジタル化で実感したメリット
富士山清水港クルーズ株式会社
地域:東海
業種:旅客船事業、観光業
75人(2024年3月現在)
導入サービス : manage 勤怠,manage 工数
導入前の課題 |
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導入後の効果 |
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富士山清水港クルーズ株式会社は、200年を超える歴史と140余社ある鈴与グループの会社の1社として、2020年4月に設立されました。 自然豊かな景観が楽しめる遊覧船を運営するほか、自治体や国土交通省が所有するフェリーや港湾業務艇などの運航代行業務も行っています。今回は、manageの導入のきっかけや、船員・陸員それぞれの勤務形態に合わせた労務管理について、経営管理部の田島様と久保山様にお話を伺いました。
船員・陸員それぞれの勤務形態に対応できる点が導入の決め手
-はじめに、システム導入の経緯を教えてください。
田島様:昨今DXや業務改革の重要性が叫ばれる中、本社の方針により管理業務へのシステム導入が義務づけられたことがmanage導入のきっかけです。また、2022年4月から施行された船員法の改正に伴い、船員の労働時間の状況を常に把握し、労務管理記録簿に記載する義務も生じました。これらの背景から、勤怠システムの導入が急務となっていました。
これまで当社の勤怠管理は紙ベースで行っていました。全社員から提出された手書きの勤怠表を見て手計算した上で、Excelに転記してグループ会社の給与代行会社にデータを渡すという流れです。
当社の社員のうち約半数を占める船員は、勤務時間の大半をオフィスから離れた船上で過ごすため、陸員とは労働時間の管理方法や勤務形態・手当の制度が異なります。前々からシステム導入を考えていたものの、職種に合わせて設定を変更できるシステムが見つからなかったため、やむを得ずアナログで作業していました。
-manage導入の決め手は何でしたか?
田島様:いくつかシステムを比較検討した中で、manageが勤務形態に合わせて最も柔軟に対応できると感じられ、導入に至りました。
本社が推奨する勤怠システムは、manageの他にもう一つありました。二つの候補を比較検討したところ、別のシステムでは船員の複雑な勤務体系に合わせた対応や手当の計算ができないと判明したんです。一方で、manageは船員・陸員どちらの勤務形態にも一つのシステムで対応できる点が大きな魅力でした。
給与計算が劇的に効率化され、船上の勤務状況もリアルタイムに可視化
-導入後に感じた効果やメリットについてお聞かせください。
久保山様:今まで給与計算の集計作業に2~3日かかっていたところ、manage導入後は1日以内に完了できるようになりました。勤怠管理表を1枚ずつ見て手計算していた作業が自動化されるだけで、これほど工数が削減できるのかと驚きましたね。
また以前は、勤怠管理表を月締めで提出してもらっていたので、確認と計算の作業がどうしても月初に集中してしまっていました。現在は、manageの画面上で月中でも入力状況をチェックできるため、入力漏れや記載ミスが見つかった時点でタイムリーに修正を依頼できます。勤怠提出後の手戻りもぐんと減り、一連の作業が非常にスムーズになりました。
田島様:勤怠データのダブルチェックを担当する立場からも、システム導入のメリットを大いに感じています。紙の勤怠管理表を1枚1枚突き合わせる手間から解放され、manageの画面上で確認作業を完結できるようになりました。
手書きの勤怠管理表だと、記入された数字が「0」なのか「6」なのか判別が難しいケースも意外と多いんですよね。デジタルデータではその心配がなく、とても助かっています。
-現場からの反応はいかがですか?
久保山様:陸員・船員問わず、当月の勤務時間や残業時間、有休休暇の残日数などがリアルタイムに参照できる点が好評です。メンバー層だけでなく、各現場の上長からも「日々の勤務状況管理やチェック業務がラクになった」との声がありました。
田島様:manage導入前は、自身の勤務状況を船上で確認できない船員から「有休休暇の残日数を知りたい」という問い合わせが多く、その都度私たちが調べて回答していました。現在は船上に設置したPCから各船員が自己管理できるようになり、本人たちにとっても業務スケジュールの見通しが立てやすくなったと思います。
船上作業は「工数管理」機能で記録し、監査対応も万全
-貴社では、勤怠管理の機能に加えて「工数管理」も導入いただいています。どのように活用いただいていますか?
田島様:船員が行う船上作業の記録に活用しています。「ワッチ」と呼ばれる海上に障害物がないかの見張りや操船のほか、デスクワークやロープの補修・メンテナンス作業など、船員の担当業務は多岐にわたります。労務管理においては、勤務時間だけではなく、どの時間帯に何の作業をしていたかの記録も必須となるため、「manage 工数」で作業記録をつける運用にしました。当社では独自に制定している業務手当もあり、作業記録をもとに支給金額計算も決定します。
監査が入った際には、manageの画面を見せるか、必要な部分だけCSVに吐き出してデータを提出することで対応できるようになりました。ドキュメント管理の手間が減り、デジタル化のメリットをさまざまな面で感じています。
システム導入で創出した時間を活用し、さらなる経営効率の改善を
-システムの導入にあたり、現場への浸透などで苦労した点はありましたか?
久保山様:管理部門側では、船員に作業記録をつけてもらうための設定作業に一定の手間はかかりました。一方で、現場への浸透はとてもスムーズでしたね。プライベートでITツールを使いこなしている20~30代の船員も多いため、彼らが率先して新入社員にレクチャーしてくれているようです。社員から管理部門宛ての問い合わせもほぼなく、システムの使いやすさを実感しています。
田島様:また、操作や設定に関して何かわからない点があれば、サポートチームから迅速かつ丁寧なご回答をいただけるのでありがたいです。当社では別の業務システムもいくつか併用していますが、「manage」のフォロー体制はとくにきめ細やかだと感じます。
-管理業務における今後の展望をお聞かせください。
久保山様:各現場でよりスムーズにシステムを活用してもらうために、使い方や機能の説明を網羅したマニュアルを整備できればと考えています。
田島様:私たちが所属する経営管理部門では、労務管理のほか、月次損益分析や予算管理などの業務も担っています。数字の集計だけではなく経営状況の分析も求められるため、かなりのマンパワーとリソースがかかっているのが現状です。今後は、そういった業務の効率化にも取り組んでいきたいと考えています。
manageの「勤怠管理」「工数管理」を導入して、労務管理にかかる工数や作業時間を1/3も減らすことができました。捻出できた時間を有効活用し、さらなる業務改善につなげていきたいと思います。
富士山清水港クルーズ株式会社
創業:2020年