フィロソフィをバックボーンにしたCOELの未来(社長を交えて) #TeamCOEL #TALKevent 03
※株式会社ITCS は、2024年4月27日付で、株式会社COEL(コエル)へ社名変更いたしました。
いよいよ最後のテーマとなりました。ここまでの3人の会話を聞いていて、コロナ禍によって引き起こされた急激な社会状況の変化や矢継ぎ早とも言える新製品のリリースといったハードな環境でも、同じ方向へ向かっていく、何か共通の意識形成がなされているのを感じました。その原点について、社長を交えて話を聞いてみましょう。
最終テーマでは社長がジョイン。
左から深見社長、WEB参加の松帆さん(営業)、杉浦さん(製品開発)、伏下さん(サービス)
ーここからは、深見社長にも参加して頂きます。まず、COELでのフィロソフィの取組みについて教えてください。
深見:私自身が、京セラを創立された稲盛さんの経営哲学を勉強し始めたのが2006年でした。その後、10年前位から会社として取り入れ始め、「働き方」という稲盛さんの本の輪読を始めました。それから、京セラフィロソフィをみんなで勉強しだしたのが6年前か7年前位からですね。日本には、松下幸之助さんとか本田宗一郎さんとか素晴らしい経営者もみえられますけど、体系だって会社の経営哲学をまとめられているのは、稲盛さんが随一だと思っています。アメーバ経営もそうですが、私が共感する度合いが高い、だからそれを採用していますというのがあります。
松帆:朝礼で、「働き方」の輪読が始まったのは、ちょうど私が東京に転勤になった頃で、その後、フィロソフィ勉強会が始まりました。社長が日ごろおっしゃられていた事を、直接中身を細かく知る、そういう機会になりました。正直、最初は少し抵抗があって、20代後半もまわってましたし、本を読んで考え方が変わるのか、ある意味少し疑いながら輪読なりをしていた記憶があります。
深見:あ、そうだったの(笑)
伏下:私は2014年の中途入社なので、入社した時には輪読も勉強会も始まっていました。ビジネス現場で仕事の意識合わせをしていくのは普通にやっていた事でしたが、人としてどうあるべきか、その思いみたいなものの意識を合わせていくというのが、すごく新鮮でしたね。
杉浦:僕も、輪読や勉強会は、ある程度以前から聞いてる内容だったので、始まってからは割と受け入れられた方かなとは思います。ただ、それを実践していくとなるとなかなか難しい面もあるなと、特に最初の頃は思いました。
ーフィロソフィを社内に取り入れみなさんも学び始め、10年もたつという事ですね。これをずっとやり続けるという事は、結構大変ですごい事だなと思うのですが、何故フィロソフィが大切と考えているのでしょうか。
深見:うちの経営方針のひとつに「全員参加で経営する」というのがあります。COELは25年前に私が始めた会社ですが、同族経営じゃないんです、そこは排除している。会社というのは、未来永劫、持続的に発展しなければならない、そのためには判断基準を同じくしていかないといけないと思っています。本当は、誰でも自由な発想をして生きていけばいいんですが、こと会社となるとちょっと待てよと。個人がてんでばらばらな判断基準で仕事をしていくと対外的にもあの会社はどうなっているんだとなるし、社内でもどっちが本当なんだとなってしまう。
伏下:フィロソフィを学んでいる中で、象徴される言葉がいくつもあるんですが、「不燃性」とか「可燃性」とか「渦の中心になれ」とか、仕事の仕方でもグループ内や社内で新しい取り組みをする場合でも統一した考え方になってますよね。
深見:そう。実際、人として本当に正しい判断とは何なのかというのは永遠のテーマでわかりませんが、そういう方向に向かってみんなで努力していくって事が大事なのかなと思って続けています。フィロソフィの勉強会は、経営に関わるいわゆるリーダー層だけではなく、社員全員でやっています。これには理由があって、例えば、会社の中で使われる言葉がありますが、言葉って人によって響き方が違ってくるんですね。やはり、多くの人が発している言葉が定着していきますよね。その言葉を判断基準にして動くというところもあります。例えば、「有意注意」とか「全員参加経営」とか「ベクトルを合わせる」とか、うちの経営方針にもあるような言葉ってみんなが口で発しないと定着しないし、自分の意識の深層までたどり着かないというのがあって、全員でやらないといけないなと思っています。
杉浦:フィロソフィを学んでいくことで、自分では判断基準が持てているなと思っています。でも、何年もやってきてましたが、何とかフィロソフィ活かせるようになってきたのは、ここ2,3年くらいですね。リーダーとして仕事をしていると、いろんな判断が求められる立場になってきます。判断する回数も増えてきますし、最近は、そういうシーンで自然とフィロソフィをいかしているなと感じたりしますね。
深見:そうだね、やっぱり責任を持った仕事をするようになると発言も変わってきて、みんなの成長を感じたりするね。
松帆:営業部は、入社年月が短いメンバーも多く割と若い組織で、フィロソフィの理解度も考え方はいいなと思うくらいで、こう、ぐっと自分の中までは落ちていないかと思うんですね。だから、営業部の取組みとしては、フィロソフィをベースにした営業クレドというのを作って、現場サイドで少しかみくだいたイメージにしています。それを目指してやっていけば、いいビジネスマン、いい人間になれるんじゃないかと思っています。
ーフィロソフィを学び続け、リーダー層にはその根付きも感じられるようですが、COEL独自の「COELフィロソフィ」をつくるというお考えはないのでしょうか。フィロソフィというと、「JALフィロソフィ」が有名ですよね。日本航空さんでは、JALフィロソフィをベースに経営再建を成し遂げた後も、継続した学びに取り組んでいます。
深見:これまでやってきたなかで、COELのフィロソフィを作った方がいいんじゃないですかという意見は、当然ありました。ですが、目的は従業員ひとりひとりが会社を通して幸せになっていくことなので、独自のものを作りたいというのは、あまり優先順位は高くないというのが本音です。勿論、それがあって悪いという事はないですが、事業をする上で大切なのは経営理念で、それに私の魂を注いでいます。そう、COELフィロソフィというものはあってもいいですが、それを作る事が目的ではないと思っています。
伏下:うちは、上期と下期で、「経営計画発表会」というのを全社的に行っていて、そこでは当然成果発表や目標設定なども共有されるのですが、社長は必ず経営理念、社是、経営方針の話をされます。社長が会社をつくられた時とは状況も異なっているのですが、みんなで目指す先はここでぶれないようにという思いだと思っています。経営理念は、事あるごとに社長の口から出てくる事なので、全員の意識付けはされているんじゃないでしょうか。
杉浦:僕らの世代は、フィロソフィに接する時間や社長と話す機会も多いので、フィロソフィを学びながら独自のアクションに落とし込んでいくという事が割とできやすいと思うのですが、もう一つ下の世代になると、少し抽象的すぎて具体的にどんな行動をとればいいのかと、向かいにくい部分は出てくると思います。そこは、僕たちが具体的にブレイクダウンしてあげられるといいなとは思っています。
ー今日、これまでのテーマの中で、若手として会社を牽引する3人に色々なお話を聞いてきました。経営者として、後に続く皆さんに伝えたい事はありますか。
深見:あんまり改まって考えた事はないのですが、経営をするにあたって絶対必要なのは、何事も凌駕する圧倒的な熱量だと思っています。強烈な願望を持っていないと経営は務まりません。それプラスで、当然、能力もあり実績もあり、という事が求められますね。私は、経営方針に「大家族主義で経営する」とあげているように、縁あってCOELで仕事をしているメンバーが、家族のようにお互いを思い合って事業を継続していって欲しいと思っています。そのためには、ひとりひとりが、これはもう全員を指しているのですが、お客様の価値をあげるために主体的に行動する人であって欲しいと思っています。
うちは、コーポレート部門の管理全般を支援するしくみを提供しているので、まずは自分達が使っている、それを紹介できるという所をやっていかないといけない。だから、社内ショールーム化を進めていて、是非うちのしくみを見てくださいと、どうぞ見学にきてくださいと、そういうふうにしていきたい。普段はお客様と接する機会が少ない管理部門のメンバーも社内ショールームの取組みで、お客様と接点を持って活躍して欲しいなと思っています。そこでは必ずお客様基点になってきますから、まさに全員参加で経営に当たりたいという考えです。
なので、COELのこれからというのは、そういった思い、考えを社員全員で共有しながら事業を行って、社員、製品、サービスに共感を持ってもらえるような会社にしたい、そんなふうに思っています。1社でも多くCOELのファンになって頂けるように、そういう事を目指してやっていきたいと思っていますし、皆にも成長していって欲しいと思っています。
Session report 会社でフィロソフィを学ぶというと、どうしても身構えてしまいがちですが、ここでの学びは、上下関係なく人としてどうあるべきかを考え続けていくものだという事です。セッショントークでは掲載できませんでしたが、社長からはこんな発言もありました。「フィロソフィは自分の生き方とか考え方をずっと問うわけですから、一過性のものではなく継続して意味があると思います。自分の人生について、この時考えたからもうOKって事でもなくて、ずっと考え続けないといけないと思うんですね。学び続ける、自分に問い続けるのが大事と思います。」私達は、ビジネスシーンの中で、強い思いを持ち遂行し、そして振り返りを繰り返しますが、その背景として自身のフィロソフィを問い続けるという事があるべきではないのかと思いました。(ファシリテーター/M.YANAGAWA) |
TALKセッション全3回終了です。
今後も同様なイベントをどんどん企画していきたいと思います。
次回を、どうぞお楽しみに!
株式会社COEL
経営理念
全従業員の物心両面の幸福を追求すると共に、
情報技術をもって、取引先、社会、人類の進歩発展に貢献する。
社是
善き考え方×熱意×能力=無限の可能性
経営方針
・公明正大に利益を追求する
・お客様第一主義を貫く
・ベクトルを合わせる
・全員参加で経営する
・高い目標を持つ
・大家族主義で経営する
・実力主義に徹する
・ガラス張りで経営する
Back number
テーマ1:コロナ禍で社会がどう変わったか、働き方はどう変わっていくか
緊急事態宣言で消えていく商談、それからオンライン化はどんどん進んでいった
テーマ2:2つのNEW 予実アプリとManageAC -新たな製品成長の行方-
リリースラッシュ、COELにとって今年は間違いなく変化の年になる
テーマ3:フィロソフィをバックボーンにしたCOELの未来(社長を交えて)
COELの社員、製品、サービスに共感してもらえるような会社へ
ManageOZO3編集部
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